2010年12月31日金曜日

2010年スタティクス

昨年同様、今年の釣行を振り返る。
  • 記事書込数=72 昨年の60を上回った。時事・記事の書込がそれぞれ13と4を含む。
  • 釣行回数=55 昨年45。月3回が週1ペースになっちまった。ちと多い。
魚種別釣行数は表にして昨年と比べながら、印象を思い起こす。
釣り物
2010年
釣行数
2009年
釣行数
備考
ウィリー
釣り物に困った時に。
コマセマダイ
11
11
昨年と同数とは驚き。
シロギス
癒しには一番。
スルメイカ
半減。今年は乗りが今一だった。
テンヤマダイ
2010年後半にデビュー。
ヒラメ
慣れるにつれ、釣果落ち…。
マアジ
10
ジャックの名にかけて。
マルイカ
09年無釣行の反動も腕悪く…。
ヤリイカ
10年は反応少なく、半減。
ワラサ
スポニチ掲載が印象的。
合計が56になるが、マルイカ・マアジのリレー釣りが一回あるため。昨年はイカ類が最多だったが、今年はテンヤを始めたのでマダイが最多になった。

今年のベスト・ワースト釣行としては、
が、釣果とは無関係に印象の深さで選ばれよう。今は冬籠り中の上さんだが、来年はどうなるだろう。

2010年12月30日木曜日

ツンツルテン

2010年12月30日(木)釣行
幸栄丸 7号船
鹿嶋沖 水深25-35m 長潮
曇り 北東の風3-5m 波1m

ヒラメ 0
 
「タイかヒラメかイカかどれがいい?」に「ヒラメ」で決まった今年の竿納め。外川の三浦丸に電話したが、予約一杯で取れず。鹿嶋の幸栄丸を予約。潮が流れなさそうだが、久しぶりに風が収まる予報なので大混雑。大型船とはいえ、15名が乗り込む左舷トモ3番に割って入る。

一流し、二流し…、船中アタリなし。劇シブでいやーな予感。「竿納めにふさわしく全く喰わねーなー」と船長も笑わせながら嘆く。中盤から後半に潮が流れて小型がポツリポツリ。潮上になる右舷にアタリが多く、結局船中0-9。俺は案の定ボウズで終わる。アタリもなし。誘い、タナの上下、ハリス長、その他あれこれ試みるも奏功せず。ヒラメで一日通してアタリゼロは初めてだ。外道も含めて全くのツンツルテン。前回も今回もあたり舷を外して、どうもここは相性が良くなさそう…

船長の気遣いだろう、型見ずの人々にトップの常連さんからお裾わけ。情けないが、ありがたく頂き、から揚げに。なんとも締まらない竿納めになったが、今年も丸一年無事に釣りができたことに感謝。

がまかつ がま船真鯛50-330、ABU 5500C PE2.5号
ハリス6号80cm-100cm、ステ糸4号50cm、錘80号発光小田原型

2010年12月28日火曜日

もう少しアジを調達するはずだったが

2010年12月27日(月、休暇)釣行
忠彦丸 第7倖運丸 午後LTウィリー
中の瀬~横須賀沖 水深30-40m 小潮
晴れ 南西の風3-6m 波0.5m

マアジ 1匹 37cm
ゴマサバ 12匹 リリース・贈呈
ハナダイ 1匹 20cm 贈呈

午後には風が収まる予報を見て急行。空いていれば小アジを泳がせたろうと目論んでいたが、平日にもかかわらず出船直前にあれよあれよと集まり、左舷8人のトモ2番。大型船とはいえ、泳がすわけにはいかない。それ以前にサバの猛攻で、アジが釣れない。反応はあるが口を使わない。2、3日吹いていたので底荒れか。またサバかと取り込んだのは37cmの大アジ。デカ過ぎて泳がせない。口を使うのは大アジばかりのようで、2度ほどそれらしき引きも、巻き上げ中にバラす。横須賀沖では両トモに30cm前後のマダイが。それらしきアタリの一匹はハナダイ。隣の慣れない親子連れに贈呈。もう一匹は巻き上げ中に針外れ。アジ用の小さなムツ針では掛けるのは無理だったか。懐にやさしい半日釣りだが、船中6-15はいかにも渋い。アジだけ持ち帰る。オマツリで擦れたのか、道糸の高切れで天秤・FL60号ビシ・クッションをロスト。LTウィリーとはいえPE1号では危険だ。

シマノ BJSライトゲーム64 I-155+B18、アルファタックル 船PH200 PE1号
天秤40cm、プラビシFL60号(ロスト後L40号)、クッション30cm
ウィリー2.5-2号2-3本針、アジ2-1.7号2本針

2010年12月26日日曜日

天気晴朗なれど波高し

「敵艦見ゆとの警報に接し、連合艦隊はただちに出動これを撃滅せんとす。本日天気晴朗なれど波高し」ロシアバルチック艦隊との「皇国の興廃この一戦」に挑んだ東郷平八郎の打電だ。表題の一文は秋山真之がつけ加えたという。丁字を含む戦術・勝算は明確なれど、困難や障壁は避けえずという心境だったろうか、見事に表現されている。彼の決戦前の自信と不安、高揚と冷静に思いを馳せる。

この打電は(1905年)5月17日、日本海(国際的には対馬海戦と称されるらしい)でのことだったが、(2010年12月)23日以降、東京・相模・房総の各湾もまさに「天気晴朗なれど波高し」だ。毎日晴れ渡るが風が強い。出船中止か早上がりが多い。釣果も低迷、船宿は恨めしかろう。天皇誕生日が今年は木曜で、休暇を入れて4連休としたものの、今日まで釣行見合わせ。24日(金)は休暇を返上して出勤、トラブルに備えた。明日(月)には波風やや収まりそうなので、休暇を取戻して行ってみるか。連合艦隊とは違って俺の場合「天気晴朗波風低し、おまけに潮も良し」でないと勝利は覚束ない…。

2010年12月19日日曜日

天気も釣果も寒いが満足な半日

プリッとした落ちギス♫
2010年12月19日(日)釣行
進丸 8号船 午前シロギス
中の瀬 水深20-30m 大潮
曇り 北の風5-7m 波1m

シロギス 11匹 17-23cm
トラギス、イイダコ混じり

タイもヒラメもヤリイカも確保した。アマダイやアイナメが面白そうだが、いらぬと上さん。冷凍庫もパンパン。嵩張らないシロギスが良い。ひとつテンヤの始まりはシロギス竿を流用していたという。逆にひとつテンヤ竿をシロギスに流用できるのではないか、試してみよう。ピンギスが釣れれば、タックルはそのままに泳がせてみるのも面白いかも。てなことを考えながら、進丸の左舷ミヨシに乗り込む。荒川屋でシロギス大会をやっているからか、釣り人5名と空いている。

始めの三流し、胴突き仕掛け。さっぱりアタらず。天秤仕掛けに代えてようやくポツリポツリと釣れた。ほとんどが20cm以上の良型なので引きが楽しい。ひとつテンヤの癖か、ついつい即合わせして、2回に1回はすっぽ抜ける。もったいない。一呼吸おいて合わせると、呑みこまれている。う~ん、下手だ。丘では晴れているようだが海上は終始、曇り。北風が強く、寒い寒い。船下にくぐり込む潮で広く探れない。が、長さのある竿なので船下に入り込んでも取り回しはきく。15号ではフケ上がるので20号に代える。後半試したライブバイト赤にも喰ってきてなんとかツ抜け。泳がせる15cm以下のキスは結局釣れず。トップの33に対して11匹はいかにも少なく、多分スソだろう。が、捌くのにも食すにもちょうどいい数で型良く、満足。

11時半帰港、渋滞もなく12時半には帰宅。この手軽さが良い。金・土とロクなことなく・せずで文無しの上さんはフテ寝中。代わって猫のように魚好きの愛犬どもがいつものように玄関で大歓迎。焼いて食わせてやろう。

シマノ 炎月ひとつテンヤ240MH、 シマノ 炎月C3000HMGS PE0.8号
胴突き1号2本針、天秤0.8号2本針、錘15-20号

2010年12月12日日曜日

粘り勝ち

朝焼けの剱崎・間口港
2010年12月12日(日)釣行
喜平治丸 8号船
剱崎沖 水深130-160m 波1m 小潮
晴れ 北東の風5-13m

ヤリイカ 14杯 胴長17-40cm
マサバ、ゴマサバ、マトウダイ 混じり

「今日はどこへ行くんですか?」と今シーズン初のヤリイカのポイントを聞く。「剱崎沖。1日にThe Fishingで大塚さんがヤリイカで収録してえっちゅうから、釣れねーから番組にならねーんじゃねーかっちゅうたんだども、5人で20-30だったからまぁまぁみてーで。」と船長、出船前の会話。18日か25日の放映らしい。まだ本格化していないヤリイカを始めるとWEBにあったので、慎重な喜平治丸にしてはめずらしいなと思っていたが、なるほど、そういうことだったのか。釣り人のほうは慎重なようで、絶好調で盛況な3号船アオリイカに比べて、ヤリイカは3名。大型船にもかかわらず仲乗さん含めて4隅だけの左舷トモ。しまった、イカタイ用の泳がせ仕掛けを忘れた、こんな大名釣り滅多にないのに…、まぁヤリイカそのものが釣れなきゃどうしようもない、などと考える。定刻7時に出船。

イカタイなどと欲張ったのがいけなかったのか、序盤さっぱり乗らず。ようやく掛けたらサバに振り落とされる。7本針にパーフェクトが2回、…サバだが。一匹だけ太ったマサバが混じったので持ち帰る。直結に代えてサバは回避できたが、まるでアタリがない。ブランコに戻し、9時になってようやくヤリイカを取り込む。周囲に僚船はない。中盤、群れが小さくてピンポイントなのだろうか、船長も懸命に追う。洲崎沖や沖の瀬に移動せず、あくまでここで粘る腹らしい。収まるはずの風も止まない。12時で4杯。こりゃあダメか、泳がせたかったなー、などと考える。三浦半島に房総半島、遠くに伊豆半島、城ケ島越しに富士山を望む。船上からの絶景に癒される。

大中小のヤリイカ。
右端は胴長40cm
終盤、マトウダイかなー、でもマークの的がないなー、と30cmほどのそれをリリースした。が、帰宅後調べるとやっぱりマトウダイだった。旨い魚らしい、もったいないことをした。その次の流しの落とし込み中、150mの底まであと20mというところだった。不意にフケた後、竿がガタガタ。またサバが回ってきたのかと、ウインチで高速巻き。が、竿の挙動がサバらしくない。もしやと置き竿のまま中速に変更。海面に出てきたのはヤリイカ。1、2、…、なんと4点掛け。サバと勘違いしたので、苦笑いしながら取り込む。再投入で1杯追加。再々投入で、仲乗りさんもデカイっぺと言う胴長40cmと35cmの大型ダブル。都合7杯の大流しになって、ツ抜け、溜飲を下げる。船長の粘り勝ち。その後もポツポツ、終盤の2時間だけで10杯追釣して帰港。船中8-20なので14杯は上出来。名物ラーメンで体をあたため、気分良く帰宅。

シマノ BJSヤリイカ乗り調子165+B、シマノ 電動丸1000SP PE3号
ヨリトリリング、中錘なし、11cmブランコ7本針等、オーロラピッカピカ等、錘120号

2010年12月6日月曜日

2010年バースディ釣行

2010年12月5日(日)釣行
出船前の幸栄丸各船
この時間が好きだ
幸栄丸 7号船
鹿嶋沖 水深20-30m
中潮 濁り潮 波0.5m
曇り時々晴れ 西の風3-5m

ヒラメ 2枚 960g(45cm)、1850g(57cm)

12月1日から全面解禁した鹿嶋がトップ10枚超えと連日爆釣。予約済みの幸栄丸ヒラメ釣り大会に初参加。4時抽選と早いため夜中1時出発できついが3時過ぎには着いてしまった。受付でどの船に乗るかと聞かれ、一年前に世話になった7号船を選択。釣座は抽選で右舷ミヨシ5番。5時半出船。

後半なんとか確保したヒラメ兄弟
3日が冬の嵐で時化休み、4日はウネリが残り低調。時化後かつ潮位差が小さくて流れず、朝から低調。船中ポツンポツンと釣りあげるが、こんなペースではないのだろう、船長も頻繁に移動を繰り返す。3回アタリを逃す。2回は小型がかじっては離すパターン。1回は大型らしかったがサルカン部でハリス切れ(マダイに次いで二度目!サルカンへの結びを見直す必要あり)。9時半になってようやく1kg級を取り込みホッとする。次いで2kg級、これは嬉しい。あと一回アタリがあったが、早合わせのすっぽ抜け。船中喰いが立った流しだったので焦ってしまった…。都合6アタリ2ヒット。打数も打率も不本意ながら、実力として反省多し。船中0-6枚(別船最大は0-12枚、4.6kg)、総じて左舷にアタリが多かった。

船長と大塚さん
協賛各社と賞品
10回目になるというこの大会は、一つの船宿だけで6艘出して100名以上を集める盛況。ダイワ・シマノ・ハヤブサ等多くの協賛を取り付け、7号船には(竿は出さなかったが)大塚貴旺さんも同乗。TVでみるより小柄な印象。釣果の総重量を競う。下船後、計量、片付けと昼食を済ませしばし待つと表彰式。20位の発表4.8kgを聞き、飛び賞その他もなさそうなので、渋滞回避のため早々に退散。身体的にはかなり疲れたが精神的にはリセットできた良いバースディ釣行になった。

アルファタックル パワーインナー船30-270、ABU アンバサダー5500C PE2.5号
ハリス6号60cm-100cm ステ4号50cm、錘80号 小田原型 球型

2010年12月2日木曜日

ほとんど笑い話

引越を手伝った翌月曜日の仕事中、上さんからメール。離別すべく犬の貰い手探す、と。またかでもやれやれでもなく、はいはい、の感。帰宅後確認すると案の定パ。前回暴挙後4週連続で枠内コントロールしたので、二週間分の食費を渡したばかり。ようやく手にしたのに全額パー。足らずに暴挙で取り戻したバッグ類も質屋へ逆戻り。これで9、10、11月の三カ月連続(その前はもう覚えていない)。パ依存など関係なく、要するに何もしなくても喰って寝ていけて弛んでいるに過ぎないと諭し、証人としてバアバに判を貰えと促すと、居させてほしいと。質草の取戻し支援はしなくなって久しい。もはや流すしかなかろうに、いまだに未練を断てぬ様子。無駄だ。

火・水と一文無しで過ごさせたが、そろそろ限界だろうと今日木曜に食費として小額貸す。昼休みに電話あり、古新聞に紛れて出してしまった、と。本当なら金にだらしないただの間抜け、嘘で他に浪費したなら救いようのないド阿呆。いずれにせよろくなもんでない。かつての俺なら怒り心頭であったろう。が、不思議なもので、年単位で修行を繰り返すと、怒りなど通り越して、あきれるだけとなり、今や憐れみを感じるようになった。あたかも悟りを開いたかのような気分で、憐れにもこれからどうやって生きていくつもりなのだろうか、と。今日などはそれも通り越して、可笑しさまで感じた。ともかく、前々回の自殺だ、前回の家出だと大騒ぎにしなくなっただけ、前進だ。

ア依存から回復して今日で4年と53日。残るパニック障害克服よりも、金銭感覚の回復にこれほど手こずるとは。いつも陽気にニコニコ、溌剌としている本来の姿を取り戻す日が来ることを願う。

2010年12月1日水曜日

一歩一歩

前回釣行の翌28日(日)。今日は犬の散歩と釣行記、買い出し、車の整備、PC整備、釣具整理だなと顔を洗っていると、長男から電話。子供が家に持ち込むのはおおよそばい菌か借金だ。聞くと「運転を頼んでいた友達がドタキャンになって…」と相変わらず言い訳が先行するが、要は引越に車を出してくれということらしい。「もう準備はできている」と言うが、約束の10時前に確認の電話をしてみると、案の定「もうだいたいできているけど…」と要はまだできていない。結局11時から軽で2時間ほどかけて3往復する。が、まだ残る半分ほどの荷物準備ができておらず、本人もバテる。休憩と再準備を兼ねて昼休みとし、一旦帰る。3時半頃再開。運送業をしている友達が来てくれて効率は上り(予想通り残り)3往復で5時に終了。近場でなければとても一日で終わらなかったろう。

本人にとっては再出発の意味があるので、丸一日の消費も惜しくはない。先々月「安いアパートに移って固定費を減らして生活を立て直せ。滞納している家賃返済するため紹介してくれと不動産屋に頼めば探してくれるはず」とアドバイスしたのを実行したらしい。元々「そんな高いところではやっていけないぞ」と忠告していたことがようやく身に染みたようだ。何事も理解するのにおよそ5年ぐらいかかるが、ようやく聞く耳を持つようになってきた。続ければこれからも変わっていけるだろう。「仕事目一杯やって、なんとか頭金作った…」と、当たり前のことなのだが、(断られた)借金に頼らず自分でなんとかしたことは大事な第一歩だ(全額かどうかは疑わしいが)。「日曜に疲れさせたから今度夕食おごらせて」と性根はやさしいのだが、これもお門違いだ。朝の「レンタカーをまず借りてもらわないとだめなんだけど…」とか、帰りの「手伝ってくれた友達に夕食おごりたいから金貸して」とか(ともに即却下)、まだまだ手前勝手でその場当たりな考えが抜けないから、社会では認めてもらえず時間もかかるだろう。それでも一歩一歩だ。滞納家賃の他にも奨学金やら年金やら自分で始末するべきものがまだまだ多い。俺への礼や返金は後回しでよいから、なんとか自立することを願う。

2010年11月28日日曜日

三度目の正直

2010年11月27日(土)釣行
おいしいサイズのマダイ3兄弟
新幸丸 午後船
大原沖 水深20-30m
曇り 北東の風3-8m
濁り潮 波2mうねり

マダイ 3枚 844g、633g、473g
ハナダイ 4枚 17-20cm
ウマズラ 1枚 25cm


ひとつテンヤ、三回目にしてようやく納得の釣果に。前半沖合の30mダチではアタリがほとんどない。後半岸寄りの20mダチに移動してから頻繁にアタリを楽しむ。ウマヅラや小さなハナダイに混じって、いきなりマダイが喰うので、油断できない。下へ下へと強い引きを見せるのでそれとわかる。アタリそのものは魚種を問わずほんのわずか。手元に感じるのはごくまれで、ほとんどは竿先がわずかに動くだけ。蛍光塗料で穂先ガイドの視認性を高めたのが奏功する。波やうねりが高く、アタリとの違いが読み取れない、いわゆるアタリが取りづらい状況。意識的に1分程度の短時間での入れ直しを心掛けたが、それでも餌を喰われていることが多かった。アッという間に喰ってくることとともに、察知できていないアタリの多さを実感。一方、掛け損じや空振りも多い。この釣りの面白いところだ。船中1-10。うまい人はしっかりアタリをとるのだろう。800gオーバーでも力強い引きを見せるが、1kgときつめに設定したドラグを引き出すほどではなかった。ドラグをジージーならすのは来年のお楽しみか。
塗装した第4ガイドと
オリジナルの第5ガイド。
暗がりでの視認性向上♪


新幸丸は初めて。結構探したのだが船宿が結局見つからず、船着場で受付。風予報が悪いので、収まるはずの午後船に。午前は0-4だったので正解か。それでもうねりが残り、船酔い気味。朝のんびりできるのがよい。が、往復とも渋滞で時間がかかる。それに午後は実釣時間が短さに対して割高だ。やっぱり釣りは早朝が良い。

シマノ 炎月240MH、同3000HGMS PE0.8号
リーダーフロロカーボン2.5号約2m、テンヤ5号グロー

2010年11月23日火曜日

釣座よりも腕が物を言う

2010年11月22日(月、休暇)釣行 
4時間の試行錯誤を経て嬉しい1枚
ムツ六WEBから

ムツ六釣舟店 28号船
久里浜沖 水深52m 大潮
曇り一時小雨 北東の風3-4m

マダイ 3枚 282-885g(38cm)
ゴマサバ、フグ、アカエイ、ソウダ混じる

「やっと喰ってくれたよー」と写真に収まったのが11時。右舷ミヨシ3番。飛び石の谷間に休暇をとって平日釣行にしたが、ムツ六は13名が乗り込む本船の他にもう一艘出す盛況。剣崎が休みなことも手伝った様子。朝からヒットするのは、かっとぶ潮の下になるトモよりがほとんど。船長指示は、3号8m1本針で、底から6-8mのタナ。早めに打ち返しながらまめに誘うが、ずーっとアタリがない。底を取りなおすと10mほども出るので相当吹き上がっている様子。低めにしないとダメだなと思っていると「5mにタナ下げて」と船長指示。それでも俺には当たらない。喰ってきたのはゴマサバ、次いでアカエイ。こいつはやたらと重くズルズルとドラグを引き出された揚句、反対弦とオマツリして船底に張り付いた道糸を船長に引き上げてもらう羽目に…。どうにもタイが喰わない、なんでだろう。

朝からポンポンと釣りあげているお隣トモ3番の常連さんに聞いてみると、2号ハリスを使っていると言う。喰い渋り用に用意していた2.5号8mも使ってみたがダメ。仕掛けを作る隣氏を観察していると5ヒロ取っており、8mよりも長めでもあるようだ。このまま手をこまねいていてもしょうがない、2号ハリスで5ヒロ(約9m)の仕掛けを作成。量規制のあるオキアミコマセのセーブに使っていたFLビシもLビシに変更。流される距離が短くなる。同じ80号の重さなら潮流の影響を受けにくい細身のFLのほうが立ちそうなものなのだが?実は重さが違うのかもしれない。(今計量してみると、FL311gに対してL335g。なるほどこの差だ。)さらに隣氏のコマセワークを観察、どうみても底から4mほどしか上げていない。長めの仕掛けで低いタナ、胴の間にもかかわらずトモを上回る釣果を上げる理由はこれだろう、と真似る。とたんにヒット、段引きにタイを確信、取り込んで思わず冒頭の一言。

数も型も伸ばせたはずだが
腕が及ばず
 12時を回ると潮が緩む。久里浜港の干潮が10時半頃なのでわずか5分ほどの沖でもこれだけの時間差を実感。タナ指示も6-8mに戻る。ミヨシ寄りにもアタリが出だす。フグも多くなり針のチモトからのハリス切れが頻発する。クサフグに似るが全身黒地に白い斑点がやたら多いいかにも喰えなさそうなフグでどうしようもない。めげずに針を結び直して続行。サイズダウンながら二枚追釣、裾わけ土産が取れてホッとする。

14時、血抜きにタイを絞めていると、隣氏が「入った!」と叫ぶ。見ると俺の竿が根っこからまっすぐ海に突っ込んでいる!竿を手に取る間もなくバチンと竿がハネ戻る。あーぁ、一発ハリス切れ。「タイなら相当デカかったのにね。」の隣氏に声なくうなずく。サルカンからハリスがすっぽ抜けていた。頻繁な仕掛け作りにパロマーノットが面倒になり深海結びにしたのがまずかったか。緩めではあるがズルズルではないドラグ設定がまずかったか。高性能スピニングよりもこの同軸電動リールはドラグの効きにムラがあることを確かめていたにもかかわらず…。いずれにせよ、あらゆることに万全でないと大ダイの顔は拝めない。
 
船中0-11、二番手10枚、船中54枚。一度も流し変えなしの久里浜スタイル。やはり平日だ(とは言え、別船は船中10枚と苦戦したようだが)。竿頭になった隣氏に下船後「教えてもらってようやく釣れました」と礼を言う。すぐ隣だったのだから腕さえあればもっと釣れる。要は状況に応じた仕掛けや釣り方をいかに見いだせるかだが、これが難しい。それに油断大敵も。数も型ももっと伸ばせなかったのは悔しいが、3枚の釣果以上に今日は良い勉強になった。気づけば、ここ2週間ほど続いていた肩こり・片頭痛も解消している。

シマノ BJSミヨシ40-255+B、シマノ電動丸1000SP PE3号
天秤70cm、クッション1m、プラビシFL80号のちL80号、2-5号8-9m1-2本針

2010年11月21日日曜日

正月用には早かろう…

なんとか1枚確保
2010年11月20日(土)釣行
庄幸丸3号船
富浦沖 水深70-90m 大潮 波1m
曇りまれに小雨 北北東の風7-10m

マダイ 1枚 36cm 732g
マアジ 6本 30-33cm
ゴマザバ 多数

先週の大会では全くの空振りだったマダイ。近い久里浜や剣崎は好調だが、土日は船も人も混む。前日16時に勝山に電話すると「まだ5人しかいない」ので予約。行ってみると14人になっており、大型の3号船に変更。マダイ担当の大船長は嬉しそうだが、イカ担当の船長は少し寂しそう。左舷トモ2番。

開始早々に船中あちこちでヒット。この機に釣っておかないと後はどうなるか…、と思っているところで、1枚取り込みホッとする。キロ未満だが、色艶も綺麗でどう食べてもおいしいサイズ。案の定、朝の時合いが過ぎると喰いが渋る。ポイントを転々とするが、ポツンポツン。すぐにサバが回ってきて仕掛けを下すにも苦労する状況になる。底まで下ろしさえすれば何がしかのアタリはあるので楽しい。良型マアジのダブルも。イナダは船底に激突してバラす。大型のマダイらしきに4号ハリスを一発で切られたのが悔しい。予報より風強くやや寒かったが、一日楽しく過ごせた。釣りはこうでなくちゃ。

帰港後、船長にアオリはどうだったかと水を向けると渋い顔。余計な一言だったらしい。帰宅後、ノロウィルスにやられてダウンの上さんが起き出してマダイの型を確認、「まぁまぁやな、正月用に取って置こ、もう釣れへんかもしれんから」余計な一言だ。が、反論する自信もない…。

シマノ BJSミヨシ 40-255+B、 シマノ 電動丸1000SP PE3号
天秤70cm、プラビシL80号、クッション1m、ハリス2.5-5号 6-8m 1-2本針

2010年11月15日月曜日

上州屋マダイ釣り大会

2010年11月14日(日)釣行
式場やノボリは立派だったのだが…

大会2号船(第5庄次郎丸)
大磯沖~早川沖 水深50~90m
曇り 風なし 波なし 小潮

マダイ 0
アカヤガラ 1本 80cm 
マアジ 2本 30~33cm
ゴマサバ 2本おみやげ 他はリリース
 
平塚港で開催の上州屋マダイ大会に行ってみた。上州屋各店で100人募集し、港の各船宿から一隻ずつ計4隻に分乗して競う。初参加。新港にノボリをずらりと掲げ、開閉会式場もしっかりしつらえてムードを高めてある。駐車案内を除き、受付や抽選の手際も良く、今年で10回目になるノウハウを感じさせる。だが剣埼のマダイ大会や八景のシロギス大会八景のシロギス大会に比べて、いかんせん参加人数が少なくて盛り上がり度合いは今一。それでも上州屋平塚店を中心に、クレハ、TICA、アマノ釣具等でほのぼのとした手作り感が良い。ダイワやシマノから協賛を出させ、釣りビジョンをはじめとするメディアにも一役買わせるには苦労も多かろう。
閉会式前の来賓席
中央の白いジャンパーは藤井魚聖さん
このところ相模湾のマダイは芳しくないので、釣果は期待できない。お隣さんへのサバ土産とストックが尽きたアジを確保できればよい。後は何が出るのか知らないが懸賞目当てだ。船と釣り座は抽選、左舷ミヨシに。90mダチ、2.5号ハリスで第一投、早速ヒットするもハリス切れ。3号に代えて第二投、ヒット、またもハリス切れ。しかも2本バリの両方。マダイのアタリではなさそうだが、何物かわからない。ドラグは緩めてあるし、大した引き込みもないのに、巻き上げ中に突然切れる。…サメか。お隣さんも大アジを取り込んだ後、ハリス切れに悩まされている。4号に代えて間もなくヒット。これはヒラメのようなのっしりした引きで、しかも重い。しばらく底付近で巻いては出されてを繰り返した後、急にドラグが引き出され始めた。段階的に閉めても、あれよあれよという間に180mまで引き出されてしまった。青物が2本目の針に喰い付いたか。もう一杯近くまでドラグは閉めたがそれでも巻けない。船は移動を告げて待機状態、じっくり楽しませてもらえる雰囲気でもない…。一杯までドラグを閉め込んでハリスを切る。

尻尾まで入れると100cmになる
アカカマス。こいつは旨い
楽しかったのはそこまで。後は転々としてマダイを探るが、アタルのは(型は良いのだが)マアジかゴマサバばかり。船中でも同様。潮がかなり濁っている上に、いかんせんさっぱり流れていない。ハリスが道糸に絡むほど流れず。5号にまで上げたハリスを2.5号にまで戻すが、マダイは喰わない。喰ってきたのはタツノオトシゴの化け物かと思えるほど口が異様に細長いゲスト。取り込んだものの、何だこれは、そもそも食えるのかといぶかる。取材に乗船していた釣り場情報の記者が「そりゃーヤガラ(矢柄)だ。滅多に市場に出ない高級魚だから持って帰んな。」と教えてくれる。詳しい釣り人も「刺身と塩焼きがうまいですよ。すぐに氷締めにしたほうがいいですよ。」と親切だ。今、このブログを書きながら、アカヤガラの刺身をつまんでいるが、確かに旨い!タイのような甘みとフグのような口当たりの絶品だ。珍妙な姿の魚は喰わない上さんは、こういうときありがたい。

船中マダイ0。これはあり得るだろうと予想していたが、驚いたのは4隻の大会全体でもマダイ1枚!こりゃー寂しい。しかもラストの一投で釣れたとか。主催者・共催者も、来年からは“マダイ”大会と冠はつけられないかも、と焦ったろう。虎の子の一枚を釣った人が優勝。2位も3位もなしで、商品はすべて抽選会とジャンケン大会に。いずれも当たらず、参加賞のがまかつのタオルやステッカー、500円商品券等のみ。釣果も景品もゲットできなかった大会は初めて、このところのツキのなさを象徴しているかのような一日。…まぁ、べた凪の海で久しぶりに釣りできたことだし。…それにしても、このアカカマス、旨い。これで良しとしよう。

シマノ BJSミヨシ40-255+B、電動丸1000SP PE3号
天秤70cm、サニービシFL60G、クッション1m、ハリス2.5号~5号 1~2本針マダイ9号

2010年11月7日日曜日

キャンピングカーいろいろ

くるま旅パラダイス」なるイベントを覗いてきた。7月にあった第6回キャンピングカーショーという展示会の追加イベントらしいので、その案内に従って東京ビッグサイトへ。駐車場に入ろうとするとそんなイベントはないと言われ、調べてもらうとお台場だった。まぎらわしいが、近くでよかった。

かつてキャンピングカーと言えば、テーブルやベッドにキッチンからトイレまでしつらえ、エクステリアもゴツゴツと一目でそれとわかるものばかりだった。乗用車には使えず、セカンドカーには高価に過ぎた。昨今は、インテリアはトイレなしで小型キッチン(ギャレーと言うらしい)は据え付けるが、シートとベッドは可動式にして組み替えられ、外観はベースのミニバンやワゴンそのままのものが多くなってきた。乗用と余暇を1台で賄えるので、これなら検討の対象になり得る。釣行の車中泊や、上さんの言う温泉釣り巡りにいずれ行くにも良いかもと、価格帯と使い勝手を見物してきた。ビルダーと呼ばれる大小の製作業者だけでなく、利用シーンを想定してキャンプ場や愛犬関係のブースもあり、人と犬とで賑わう場内を、ポカポカ陽気の中良い散歩になった。

上は1500万の大型から、下は150万の軽まで、多彩だ。ベース車はメルセデス製のものからダイハツ製のものまで、まさにピンキリ。ビルダーにも、FRPやアルミ加工を駆使したエクステリア成形に特徴があったり、インテリアの材質や精度にこだわる家具職人があったりで、また所在も北は北海道から南は鹿児島まで、まさに千差万別。購入にも維持にも費用がかからない、軽キャンパーと呼ばれる軽自動車ベースのものを中心に見学した。

軽とは言え、車外に引き出せるシャワーヘッドを持つギャレーを備えつつも、ベッドスペースに190cmX120cmを確保できるものが多い。これなら苦手な釣行車中前泊も背を伸ばしてぐっすり寝れそうだ。豪華ではないが、天井にロッドホルダーを配置したりや側面上部に小物棚を備えたりするものもあり、実用性も高く、100万台の価格は魅力的だ。単独釣行にはぴったりなのだが、クーラボックスやタックルバッグ等を積み込むと、とても二人は寝れない。一人は車外か座席で寝ることになるが、どちらがそうなるかは明白だ…。二人で港港を転々とする小旅行となると軽ではかなり窮屈で、やはりミニバンベースが便利そう。このクラスは設備や調度によって300万から800万まで幅が広く、凝り始めるとキリがない。かつてのようにクルマ改造を自らコツコツやっていけば安く抑えられそうだが、もうその根気がない。ミニバンベースで、設備と調度を用途に沿って絞りこみ300万前後に抑え込むのが狙い目か。…にしても、数年先だな。

2010年11月6日土曜日

願ってもない釣り日和に…

今年は、アオリイカとショウサイフグがアタリ年らしい。スルメやヤリ、トラフグに比べてその容姿が気に入らないらしく、家族はいずれも要らないという。旨さを知らないのだろう。狙ったことがないが、やってみたい、…いずれ、今期は無理だが。
ワラサも好調維持しており、コマセマダイも上向きだ。ヒラメもアタリ年だろう。外川・片貝に続いて大原でも釣れている。開幕した鹿島でもトップ10枚以上の爆釣だ。ヤリイカも上向いてきたし、アジは相変わらず釣れすぎだ。
魚は釣れている、仕事は一息つけた。今日は雲ひとつない秋晴れ。風もなく海も凪いでいるだろう。大潮。まさにな願ってもない釣り日和。これほどの好条件が整うことは滅多にない。うーん、もったいない…。

2010年10月31日日曜日

雨の休日も悪くはない

台風14号が関東に接近。土曜は風雨が強かったが日曜は影響なし。仕事が多忙。土日とも午前を費やす。台風も仕事もなかったとしても、先立つものがなければ釣行できない。なんとか金策に目処はつけたが…。古いつり丸やつり情報の料理記事をスキャンしたり、ネットで将棋して過ごす。ブログにタグ(ページ)が使えるようになり構成変えする。HTMLで表を組み込むこともようやくできた。外出好きが二日も家に黙々とこもっていると、「来週も(釣りに)行かないの?もう魚なくなったんだけど…。」と気遣う上さん。一応反省はしているのだろう。仕掛け作りを楽しむ。いずれ使う日を期して。雨の休日も悪くはない。

2010年10月23日土曜日

石の上にも3年…

ア地獄から脱出した後、釣りに出会い、ようやく自分のために金を使えるようになって3年半。パ地獄が止まらない。友人にもばあばにも膨大な借金を抱えているにもかかわらず、毎月繰り返す。何度取り戻してやったことか質草の数々。5回を超えた頃から「もう流せ」と尻拭きを止め、痛みを感じさせてきたのだが…。先週のこん睡騒ぎに次いで、今週はとうとう俺のクレジットで借金して取り戻す暴挙に。大金だ。何をとがめているのやら「しばらく帰らない」と電話越しに吐くので、最早これまでこれ幸いと整理を始める。クレジットの解約手続きを済ませ、事故防止に車をロックし、不憫ながら愛犬どもの引き取り手を探し始める。と、何のことはない、一晩せぬうちに戻ってすかさず土下座。ばあばや友人から事態の深刻さを知らしめられたらしい…。ったく、ノーテンキな奴だ。それが取り柄なのだが…。

PLはなんとかなるのだが、CFがきつい。回収するにも時間がかかるし、そもそも出元が俺の懐だ。が、返済は待ったなし。二男の学費も重くのしかかるが、退学させるわけにはいかない。長男はあてにならぬ、自分のことだけで良いのでしっかりしてもらいたいものだ。明日の釣行はキャンセル。桁違いながら、わずかな釣り代すらも足しにせざるを得ない…。3年半、巡り巡って、元の木阿弥。石の上にも3年と言うが、帰国してもう11年。格段に強くなったのは耐力だけのような…。

2010年10月17日日曜日

価値ある一尾

デカイ真鯛は釣れなかったが、
ワラサとのやり取り最高!
2010年10月17日(日)釣行
長福丸3号船
大原沖 水深20~30m
曇り 北東の風4~8m
波1.5m 長潮

マダイ 1枚 25cm
ワラサ 1本 59cm、2.5kg
ウマヅラ 2枚 リリース

同種同型の魚でも、釣り方によってその価値が違ってくる。そんな一尾を手にした貴重な一日になった。剣崎や久里浜でワラサは釣ったことがある。3~4本は釣れる。魚に80号ビシを背負わせて弱らせ、PE3号以上ハリス6号以上での太いラインでドラグも締め気味で有無を言わせず強引に巻き上げる釣りだ。今日は大原、タックルはひとつテンヤ真鯛。3~8号テンヤで掛ける魚との間には、PE0.8号ハリス2.5号の細いライン以外の何もない。船べりに擦れただけで切れるこのシステムで釣り上げたのはワラサとも言い切れない平凡なイナワラだが、コマセ釣りとは異なる価値ある一尾に。

土曜は電話した二軒とも満船のひとつテンヤマダイ。日曜は釣り人4名と空いていた長福丸の右舷ミヨシに。この船は船長兄弟(?)・夫婦がみな若く、活気があっていい。開始後しばらくして、25cmの小型マダイを掛けてホッと一息。意地でも無釣行の上さんに何を言われるかわからぬボウズを脱出。波風が予報以上に強く、アタリが取りにくい。それらしい手応えを二、三度針掛りさせられずに逃す展開。掛けた小型ウマヅラはリリース。竿を出した船長は、小型ながらポンポンとマダイを釣り上げ、さすがだ。マダイは船中1-5枚。終盤、イワシの反応を流して船中あちこちで竿がしなる。仲乗りさんはハリス切れ連発、船長は巻き上げたが海面バラシ。流し替えのパラシュートアンカーを入れ直した船長が立ち寄り、「青物のバラシが多いから」と1Kgにセットしていたドラグをユルユルに緩める。

直後にヒット!ズルズルと道糸が引き出される。巻いても滑って縮まらない。すかさず船長が駆け寄り「ドラグは締めずに、スプールを押さえながら竿を引き起こしその分巻く。途中で引かれたら竿でいなしながら手を離して走らせてやって。」と実演してみせる。真似て一進一退を繰り返していると、魚が猛烈な勢いで船下へ潜り込む。竿を送り込んでかわすが、勢いは止まらない。「反対側に回ったほうがいい?」と尋ねると、「そうしよう」と船長が竿を持ってアンカーをくぐらせてミヨシを巡る。左舷で竿を受け取る。巻ける。距離が詰まったと思ったのもつかの間、覚悟を決したのか一気に引き出され、150m巻きのラインが残り少なくなる。と、走りも止まったが、なぜか巻きもできない。「根に入られたか」と船長、「上げて~」と他の釣り人の竿をあげさせ、仲乗りさんにはアンカーもあげさせ、「船を回すから向きが分かるよう竿を立てて巻き上げて。それでダメなら切ろう。」と、言い残すや操船室へ。左旋回しながら、間合いを詰める。まるでTVでみたカジキマグロ釣りのようだ、…それほどの魚でもないのだが。ギャラリーの声援を受けながら、巻き上げる。無事にタモ入れ。孫針が口にがっちりのワラサ、親針が頭部に突き刺さっており、それで突っ走ったのか。格闘10分、感動の一尾。船長、ありがとう。

帰宅後、クーラボックスを覗いて、デカイ尻尾に一瞬(大鯛かと)ぎょっとした表情の上さん、ワラサとわかるなり「タイはどうしたん?」 「下に隠れているやろ。」「へっ、これ?私のより小さいやん。」と相変わらずだ。「おんなじぐらいや。今日は流し替えの度に波しぶきかぶりっぱなしで疲れた。止めて良かったな。」と相手にせず、一寝入り。夕食に珍しくステーキがでてきたので、何事かと様子をみる。「先週は悪いことしたと思って。これ食べて元気出し。今日はやることなくて…。やっぱり釣りが…」。…次回は連れて行かないわけにはいかないな。

シマノ 炎月ひとつテンヤマダイ250MH、同C3000HGMS PE0.8号
ハリス2.5号、テンヤ4~6号
 

2010年10月12日火曜日

釣りバトル第24戦 大原炎上


2010年10月11日(月、祝)釣行
長福丸 2号船
大東~大原沖 水深30m
晴れ 西後東の風7~3m
うねり1.5~1m 中潮

マダイ0枚、ウマヅラ・ショウサイフグ混じり
上さん マダイ1枚 25cm

三連休の最終日ようやく晴れ。大原港に初釣行、ひとつテンヤに初チャレ。長らく温め準備してきたが散々な成り行きに。片舷8~9名で満船の左舷トモ2、3番。出船早々船酔い気味。体調が良くないのか、なぜかこのところ平穏な海況にもかかわらず時々酔う。開始早々に貸竿の上さんにヒット、25cmの小型ながらわざわざタモ入れしたマダイ。本人初マダイで幸先良しもここまで。二人して根掛り頻発、テンヤを次々ロスト。上さんの根掛り処理に手間取り、立てた貸し竿が折れた。予備に持ち込んだマルイカ竿で継続させるが以降アタリを取れず。後半、酔いも回復して(アタリというより)微妙な違和感をとれるようになった俺は、ポツリポツリと掛けるが、ウマヅラ2枚とショウサイフグ1本で終了。終日マダイのアタリらしきは取れなかったが、エサ取りとは言え感知できるようになったことだけが収穫。船中0-10枚。

帰港中「今日は負け。賞金払うからその中から貸し竿破損の弁償金を払ってくれ。」と言った途端、上さんはぶんむくれのフグ状態。曰く「そんなことなら始めからマルイカ竿を使ったのに…。」貸し竿にさせたのは俺だから破損弁償は俺が支払って当然、と言いたいらしい。(実際にはマルイカ竿の買い替えよりも貸し竿弁償代のほうが桁違いに安いのだが、その無理解はともかくとして)「(女性割引もなく高い)船代も、仕掛け代も、服や雨具代も、交通費やガソリン代も、朝食や弁当代も全て負担し、準備から片付けも、行き帰りの運転も全てやっている。それも毎回。少しはそれを考えろ。」と諭す。が、「そんなことならもうやらへん!」と開き直り。さすがに、これには頭にきた。自らは一銭も何の労力も払わずに釣るだけを楽しんで、賞金だけは丸々頂戴するのが当然、と考えているのだ。なんというド厚かましさ!病状回復に良かれと(事実医者も認める効果が出ていたのだが)、他の支出を削りに削ってお膳立てしてきた苦労はなんだったのか。道理で、連れ出して数カ月になるが、礼の言葉も詫びの一言も一切ないわけだ。口をつくのは文句ばかり。あほくさ。この調子では回復させる前にこっちが病気になる。止めた。次からはのんびり自身の週末リセットに原点回帰だ。

シマノ 炎月240MH、同C3000HGMS PE0.8号
ハリス2.5号、テンヤ3号~10号

上さん 貸し竿・貸しリール → 破損後 シマノ BIマルイカ165M+貸しリール
ハリス2.5号、テンヤ3号~10号

2010年10月3日日曜日

釣りバトル第23戦 小さくても王者


自己記録最小のマダイに苦笑

2010年10月2日(土)釣行
庄幸丸 1号船
富浦沖~金谷沖 水深50~70m
晴れ 北東の風5~10m
長潮 波1m

マダイ 1枚 23cmリリース
上さん 同0枚
ゴマサバ、ソウダガツオ、アカイサキ混じり

しばらくマダイの顔を見ていない。ひとつテンヤに挑戦したいが、まだ準備不足だ。剱崎ではまだワラサ継続中、マダイに切り替えた久里浜と併せてポツリポツリ。マダイのスィッチが入った日だけ爆釣という状況。9月30日に6-15枚と爆釣した勝山の庄幸丸に行ってみた。前回のボウズに懲りてタイはやめた筈の上さんも同行、そうなっちゃうんだよな、釣りは。総勢11名の右舷トモ2、3番でマダイ一匹の重量勝負。1投目でお隣右舷トモ氏が掛けた小型をタモ入れ。良さそうと思ったのもつかの間、以降ばったり。潮が澄んでいるうえに流れないからだろう。またしても苦戦。

「いタイ、いタイ!」と上さんが叫ぶ。タイでも地球でもなく、ついに自分を釣ったか、あるいは下手なシャレか。と思いながら見ると、なんと針が人差し指を貫通!海面にたらしたハリスがスクリューに巻き込まれた瞬間に刺さったらしい。軽く刺さることは多々あるが、見事な貫通は初めて見た。カエシが喰い込まないように、針先方向に抜き出すほうが良いのだが、針のチモトを切る道具も術もない。ペンチで無理やりチモト方向に引き抜く。一言も発さず痛みを堪えた上さん。出血は海水ですぐに止まり、腫れもほとんどない。痛みへの耐力と傷の回復力では、こいつにはかなわない。…怪物だ。

回復して腹を下に泳ぐことを
確認してから海にお帰り
中盤、それらしいアタリだが巻上げ中の引込がない。なんだろうと抜きあげたのは、手のひらサイズのマダイ。「何それ、リリースしてやり」と上さん。ハナダイかと思ったが、尾の黒線がマダイを証明している。23cm。「小さくても、マダイはマダイ。うわっはっはー」と、勝負対象であることを認識させる。結局、釣果はこれ一枚。記念撮影の上、「大きくなってからまた会おうな」と海にお帰りいただく。船中2枚0-1、ワラサ1本、アマダイ1匹と、渋かった。

帰宅後、指の疼きとマダイ二連ボとで不機嫌な上さん、「タイは性に合わん。もう絶対いかへん」とのたまう。「またボウズ?っていつも俺に言ってただろ。6枚8枚釣るのがどれだけ難しいかわかったか。王者タイは簡単には釣れんぞ、もうやめとき」と返す。…それでもまたやるだろう、たぶん、と思いながら。内心あの集中力がひとつテンヤにぴったりなのを懼れて。

シマノ BJSミヨシ40-255+B、ABU 5500C PE2.5号
天秤70cm、プラビシ青物バスターL80号、クッション1m、3号8m2本針他

上さん アルファタックル パワーインナー船30-270、シマノ 電動丸1000SP PE3号
天秤70cm、プラビシL80号、クッション50cm、4号8m1本針他

2010年9月27日月曜日

釣りバトル第22戦 洲崎デビュー

2010年9月26日(日)釣行
早川丸
洲崎沖~白浜沖 水深180m 中潮
曇り 東北東の風3~5m
波0.5m うねりあり

スルメイカ 10杯 胴長20~30cm
上さん 同11杯 胴長25~35cm

「1497g対908gで勝ち!」帰宅後の3杯計量の結果。数・重ともに負け。スルメイカでまさかの完敗。ジャンボスルメを手に得意満面の上さん。

今シーズンは長井港のスルメが不調で、早々にヤリイカが始まったがこれもまだ厳しそう。洲崎港にある早川丸に初釣行。休憩所で知り合ったのは横須賀からの四人。いつもは長井港へ行っているというから考えることは同じらしい。小さな港のほのぼの感が良い。釣り人7名で余裕の左舷3名のトモと胴の間。往路・復路ともに2時間弱と、思ったより近い。

行程10分ほどの洲崎沖。直結でスルメイカの顔をみる。乗り渋く、三流し程度で白浜沖へ。上潮が早い。ただでさえ落下スピードが速くないBM、太いラインがフケてぼんやりしていると底も取れない。ようやく掛けたイカもうねりのためか、巻上げ中にバラす。中盤、相変わらず手前マツリさせる上さんの仕掛け解き3組で船酔い気味。終盤、ブランコに代えてポツポツ追釣、なんとかツ抜け。

軽い1000SPを使わせた上さん、細いラインで落下スピードも速いので真っ先に着底する。シャクリも様になり、教えたわけではないのに静止してアタリを見ている。やおらホルダーに掛けたかと思いきやウィンチ巻き。竿が大きくしなる。多点掛けしているだろうと眺めていると、ミヨシ氏とオマツリ。船長が急ぎミヨシに駆け寄り解く。俺は胴の間に駆け、海面に見え隠れするスルメをマツったまま引き上げる。ゾロゾロ4杯。ミヨシ氏のラインに絡んでいたので、全て上さんの掛けたものだ。5本針で4点掛け!まいりました。

シマノ BJSスルメイカ直結120+B、シマノ 電動丸3000BM PE6号
ヨリトリリング、 中錘10号(直結時のみ)、18cm直結9本針、18cmブランコ7本針、錘120号

上さん シマノ BJSヤリイカ165+B、シマノ 電動丸1000SP PE3号
5号中錘付きクッションゴム、18cmブランコ5本針、錘120号

2010年9月22日水曜日

釣りバトル第21戦 テッサ・テッチリ

沖から見た江の島
こんなところに…
2010年9月20日(月、祝)釣行
庄三郎丸 ライトウィリー 12号船
江の島沖 水深30~70m
晴れ 南東の風0~3m 波0.5m

アジ 17本 23~30cm
トラフグ 1本 1kg
イナダ、マルアジ、ゴマサバ混じり

上さん アジ 5本
ゴマサバ多数リリース

美容院代稼ぎもあるが、アタリの手応えを味わいたくてしょうがない上さん、「三連休は二回行がな納得でけへん」とうるさい。浅場でアタリの多い庄三郎丸のライトウィリー。夏休みも終わり10名と少ない右舷ミヨシ2、3番に。久しぶりなので新港の完成を知らなかった。「あの人知ってる!」と最近は釣り雑誌やTVもこっそり見ているらしい上さん。見やると隣の船に村越正海さんが乗り込んでいる。仕立てなのか乗合なのかわからぬがカツオ・キハダ狙いで、取り巻きが見当たらないのでプライベート釣行らしい。身にまとう物が違うからか、小柄な体から風格が漂う。

平塚港を出るとこれまでとは逆の東に航行して江の島沖。手始めはアジ狙いで上からのタナ50-45mとこの釣りものにしては深い。アミコマセが効き始めた2投目から良型のマアジがポツポツ。が、すぐにゴマサバが集まってきて落下中に喰ってくる。バトルは魚種を問わない一匹の重量勝負だが、キープしきれない数にサバは対象外とすることを早々に決定、釣ってはリリースを繰り返す。ウィリー針を減らし、付けエサをつけず、コマセカゴを全閉にしてサバをかわし、なんとかアジを追釣。上さんにも同じ手を使わせるが、どういうわけかアジ1匹を釣った後は、サバのダブルやトリプルを連発。始めこそ良型アジかとワクワクして楽しんでいたが、その内引きの違いがわかってきたのか、「またサバや」といっぱしのセリフ。座席間隔があるのと、アタリから巻上げ開始までの手際が良くなったことで、オマツリは少なくなったのが救い。あまりのサバ猛攻に船長もたまらず、30mの浅場に移動。イナダ・ワカシ狙いだが、船中で本命のアタリがないまま、ここでもすぐにサバが来襲。以降、浅場・深場を行き来してサバをかわしつつアジを釣り上げる展開。サバの入れ食いに上さんはブンむくれモード…。

マルアジ混じりながら17匹を確保した俺は、もう充分。バイオイカ短を使って底のマダイを密かに狙う。針掛りにいたらない前アタリが数度あり、期待が膨らむ。即アワセでついに掛けたずっしり感。タイの引きじゃあないなーと感じつつ、抜き上げたのは大型のフグ!しかもショウサイでなくトラフグ!相模湾に、それも江の島のすぐ沖合いにこんな立派なトラフグがいるんだとびっくり。仲乗りさんも良い物釣ったねーと羨むちょっとした騒ぎに。桶で丸々とほっぺを膨らますフグ。静かな隣をふと見上げると、丸々とほっぺを膨らます上さん。…そっくり。俺の桶を一瞥して「そんなん釣ったら勝たれへんやん」と。このフグの価値はどうでもよく、大アジを釣ったとしても重さで勝てないことがご不満らしい…。
アジ23匹とラストにイナダ
あともう一匹は調理中…

まったりムードの沖上り30分前、「メジがあがったので移動します。太いハリスを持っている人は代えてください。」と船長がアナウンスするや否や急行。あわてて5号イナダ用の仕掛けに代え、5cmのバイオイカを丸々付けて備える。上さんにも同じ仕掛け・エサに代えさせる。烏帽子岩沖にできた船団に横付け急停止すると同時に「やってー、20mから15m」と船長。即投入、シャクリ2往復目にヒット!ドラグが滑る引きに興奮。これぞライトタックルの面白さ。やり取りを堪能して仲乗りさんのタモに収まったのはイナダ。「キメジ1本とイナダ2本あがったよー」の船長アナウンスに、即再投入する。が、それっきりで終了。期待のキメジが釣れずに残念だったが、トラフグ・イナダに満足。「あれ?それいつ釣ったん?」とイナダを指さす上さん。投入に失敗しクライマックスのチャンスを逃す手前マツリ…。懸命に解いていて、俺にヒットしたのも気付かなかったらしい…。

立派なトラフグ
テッサ、テッチリで至福の味
帰港。フグを捌くには専門の調理師免許がいるが、船宿にはおらず平塚周辺にフグ料理店もないという。ショウサイフグ乗合を出している船宿なら捌いてくれるが、知るところは遠い。俺がやたらとこだわるので、昔食べたテッサ・テッチリ(って関西弁なのか、関東ではフグ刺し・フグ鍋としか言わないようだが)の材料らしい、とトラフグの価値を思いだし始めたらしい上さん。自宅近くの魚貝売り場に聞いてくれたが、フグ免許保有者はいない。駅近くの古い寿司屋がフグ看板を出していたのを思い出し、持ち込みで喰わせてもらうことを交渉させる。あれこれ難色をつける女将さんにも平身低頭頼み込んで、OK獲得。こういうことは上さんに限る、俺だとこうはいかずに門前払いだ。

一度帰宅して来店すると、預けたフグを店主が捌きながらブツの良さを語ったのだろうか、女将さんの態度が上客扱いに一変していた。テッサを頬張る。「旨い!やっぱ調理の腕が良くないとこうはいかないな、ありがとう。」と水を向ける。「このあたりじゃウチとあと一軒しかないよ、フグは。上物だな。サイズも1kgで一番旨いところだ。市場でもなかなか手に入らねー。どこで釣った、滅多に喰えねぇよ。」と店長。なんという至福。テッチリをしゃぶった上さん、「おいしい~。お腹一杯になってきた。これ何人前あるの?通常いくらぐらい?」と下世話なことを聞く。「5人前だな。だいたい一人前3万5千円。」と店長の返事に、二人して目がテン。(鍋の材料と)フグの捌き・仕込み代として5千円ポッキリで、二人で十数万円相当のフグ料理を堪能。雑炊は満腹で食べられない。女将さんが自宅でとテッチリスープの持帰り用袋を、ヒレ酒用に干しなとヒレと併せて持たせてくれた。上さんも貧果のフグれッつらを忘れて大満足な様子。…と思いきや、「良かったなー。今日は船代入れても元取ったどころか、めっちゃ儲ったね。」…満足な理由が俺とは若干違うらしい。

シマノ BIマルイカ165、ABU 5500C PE2.5号
天秤40cm、クッション30cm、プラビシ40号、1.75~3号 3~4本ウィリー仕掛け

上さん 三咲 ライトマスターII-180、アルファタックル 船100PH PE1号
天秤30cm、クッション30cm、プラビシ40号、2.5~3号 3本ウィリー仕掛け

2010年9月19日日曜日

釣りバトル第20戦 片貝デビュー

ポイントへの航行中に昇る朝日
すがすがしい気分に
2010年9月18日(土)釣行
源七丸 2号船
片貝沖 水深27m 若潮
晴れ 北東の風4~5m 波0.5m

ヒラメ 5枚 40cm-55cm
ワカシ 1本 40cm
上さん 同1枚 46cm

9月に入って片貝港のヒラメが一部解禁(海域限定は10月には全面解禁)して好調。絶好調で馴染みの外川港にしようかと迷ったが、いかんせん遠い(往2.5時間、復3.5時間)。片貝港は1時間ほど近くて楽。船宿も多くて迷ったが、源七丸を選択、初釣行。着いた時には空きがわずか3席の盛況。片舷8人ずつの右舷ミヨシ2、3番に滑り込む。5時前の暗闇に靄の中、慎重に進む港内がやたら広い。

「よーし乗ったー」竿をしならせニンマリと上さんを見やると、ひきつった顔でバラセと目が念じている。そうはいくかと仲乗りさんのタモに収めて、小型ながらまず一枚。このところ「ヒラメでは負けない」と調子こき、金欠のため美容院代稼ぎを目論む上さんを、黙らせるのが今日のテーマ。べた底狙いと高ダナ大物狙いで、ともに失敗した前々回前回の反省から、基本に戻って底上1mのタナを中心にまめな底ダチ取り直しで誘う。「こいつはでかいぞー」と取り込んだ50cm超の2枚目をみて、あからさまに憤懣と落胆の表情を見せる上さん。そのわかりやすさがおもしろい。3枚目には最早反応を示さず、自らの竿先を睨みつけたまま。
良型から配布後残った釣果
赤ピンは上さんの目印

前あたりで「来た、来た」と慌て巻き上げ、すっぽ抜けを二度繰り返した上さん。すぐ後ろの操舵室の船長をやきもきさせる。「コードがあるなら船電源使いなよ」の電動巻きアドバイスにも応じない。親切な船長で気に入ったようだが、オデコ候補筆頭になんとか釣ってもらいたい船長の思いはわからぬらしい。じっくり待った3度目はヒットさせた。相変わらずノサれる竿を引き起こしてやり、巻かせる。取り込んだのは46cmの良型。だが俺の2枚目をみた後ではいかにも小さく見える。落胆する上さん、安堵する船長。

「現在トップは4枚が2名。もう1、2枚がんばって。」と船長のマイクパーフォーマンスはラスト1時間。内1名の俺も奮起、手持ちに切替えて底をトレース。ソゲながら1枚追釣。船中0-5(2番手4枚2名)の竿頭、テーマも達成して大満足。帰港が12時と早いこともあり、帰り道の裾分けを思い立つ。世話になっている職場の先輩二人と上さんの知人宅を巡って、型の良い物から順に手渡す。帰宅前の車中「残ってるヒラメで計量するんやろ、私の勝ちやな」と上さん。…んなわけないだろ。

BJSミヨシ 40-255+B、ABU 5500C PE2.5号
錘60号 球型発光、ハリス5号80cm捨て糸3号50cm他

上さん
アルファタックル パワーインナー船 30-270、シマノ電動丸1000SP PE3号
錘60号 小田原型発光反射付、ハリス6号80cm捨て糸4号50cm他

2010年9月12日日曜日

釣りバトル第19戦 執念の連チャン釣行

近くのハーバーからのヨット群
2010年9月12日(日)釣行
進丸 8号船 午後シロギス
磯子沖 水深8~20m 中潮
晴れ 東北東の風 4~5m 波0.5m

シロギス 8匹 15cm~23cm
アジ、イシモチ混じり
上さん
シロギス 9匹 17cm~20cm

上さんの釣果
型が揃って178g
昨日釣行のブログをUpした頃、起き出した上さんが朝からうるさい。初ボウズが相当悔しいらしい。引きを味わいたいから、シロギスの半日で良いから、運転するからとひつこい。このままではのんびり将棋も見れぬと、急遽午後のシロギスへ。連日釣れずに文句重ねられてはたまらんので、船宿も釣り座も選択を本人にさせる。進丸の右舷ミヨシ1、2番。とはいえ、日曜午後となると釣り人も少なく総勢5名だけ。右舷は3人で、実際かなりトモよりの操舵室真横。

ポツリポツリと釣り上げ、23cmの太い良型も。磯子の工業地帯のすぐ際だからか、なんだか油臭い気がする。と思っていると頭痛がしてきた、やはり少々バテ気味か。前半さっぱりアタらずの上さん、相変わらず黙々と竿先だけを注視している。見かねたか、船長が操舵室からレッスン。イソメは5cmほどに、胴突きなら時々張らせるぐらいの弛ませに、アタリがなけりゃ大きく聞きあげて誘う。俺の言うことは聞かないのだが、船長の言には着実に従う。その甲斐あってか、ポツリポツリと釣り上げる。へばって座り釣りのためか後半ばったりアタリの止まった俺を尻目に、尻あがりに追釣し20cmの良型もいくつか取り込みニンマリ。

俺の釣果
本日最大23cmの他は小さすぎ…
帰宅後数え直してびっくり、数で負けてる。デカイのがあるからとタカをくくっていたが、俺のは一匹の他はどれもコンマイ。ヤバい、上さんの釣果は平均して20cmが揃っている。3匹の重量勝負、検量の結果は156g対178g。あかん、完敗だ(3敗目)。勝利を確信していたからか、無理に釣れ出した礼のつもりか、(発泡酒でなく)ビールを差し出した上さん。にこやかに「賞金頂戴」 財布から取り出し「よし、これ賞金。おっと、借金返済の一部してもらおう」と取り戻す。むっつり顔の上さん「来週の連休はヒラメとワラサで連勝して返したる!」…頭痛がひどくなってきた、早よ寝よ。

シマノ BIマルイカ165、 ダイワ ウィスカートーナメント SS-750LB PE1号
錘15号 胴突2本針0.8~1号
上さん
三咲 三咲ライトマスター II-180

アルファタックル NB船100PH PE1号
錘15号 胴突1本針1号

釣りバトル第18戦 坊さん恐れて釣りができるか

久里浜発電所の三煙突
相模湾にいても方角確認に重宝
2010年9月11日(土)釣行
ムツ六釣船店 第28東丸
久里浜沖 水深30m 中潮
晴れ 南西の風 1~5m 波1m

マダイ 0 ゴマサバ 多数
上さん 同様

秋の数釣りにはまだ早いが、9月に入って大型マダイがポツリポツリと出始めた久里浜。台風9号の影響と定休日で3日ほど出船なし。明けた11日には沈黙か爆釣かのいずれかだろう。大型一発のギャンブルに出てみたが、トホホのボウズ。一日アタリなし。11人が乗り込んだ左舷胴の間。船中3枚0-1(別船も同じ)では無理。俺の釣果はのんびりした船上の一日。上さんには、サバの猛攻が取り込みの良い練習になったろう。渋い展開にも匙を投げずに一日竿を持ち続けたのは立派。

この日は久里浜沖すぐの
この航行灯回りを丹念に探ったが…
その上さんは帰路、「愛想が悪い」「タイがおらん」「サバばっかりやのに動かん」「食べ物もおみやげもない」と文句連発。初の本命ボウズに「あぁ悔しい」が本音だが、憤まんやるかたなしの態。まぁ言わせておこう、これだけベラベラしゃべれるなら復調だ。禁断パチンコをまたしてもしでかしたために、飲み物買う金にも困窮し、離別回避に人生初土下座した悔しさから、ドヨーンブスーっと閉じこもっていた昨日までとは、まるで別人。ふてくされの行かない宣言していた釣りにも、なけなしの金を前借できた途端に、「何のこと?行くに決まってるやん」だから、恐れ入る現金さ。幸せな性格と言うべきか。

散々悪態をついた挙句、「腹立つな~、明日ヒラメでもイナダでもええから釣れるもんに行こ!」 …勘弁してくれ~、準備も片付けも運転も魚捌きもなく、船乗って釣るだけのお嬢様釣行じゃないんだから、こっちは。…ま、今日は捌く魚がないだけ楽だったが。

シマノ BJSミヨシ40-255+B、電動丸3000BM PE6号
天秤70cm、プラビシ青物バスターL80号、クッション1m、3号8m1本針他

上さん アルファタックル パワーインナー船30-270、シマノ 電動丸1000SP PE3号
天秤70cm、プラビシL80号、クッション50cm、4号8m1本針他

2010年9月5日日曜日

釣りバトル第17戦 魚釣るなら船長を釣れ

マアジ41匹、中型金色で食べ頃。
右はサバ。細くてリリースサイズながら、
バアバに送るからキープと上さん。
2010年9月4日(土)釣行

忠彦丸 3号船 LT午後アジ
南本牧沖~磯子沖 水深15~20m 若潮
晴れ 東の風2m 波0.5m

マアジ 41匹 20-25cm サバ混じり
上さん 同4匹 20-23cm サバ混じり

先週末は先輩宅でBBQ。前回同様、楽しかった。イナワラ、ヒラメ、メジナ、アジを持ち込み、全ストックがなくなった。「久里浜でマダイが釣れ始めた。スルメは相模湾がダメだが南房で釣れてる。今週末はどっちにするかなー」と思案していると、「アジがいい。忠彦丸で。」と上さん。船宿指定は珍しい。金曜に飲み会があったので、土曜の午後船に。9月だというのに真夏日。暑い。

受付で座席ボード上の船長顔写真にニマニマする上さん。なるほど、お目当てはアジではなく、若いイケメンT船長らしい。いい年こいて…、は危うく飲み込む、反撃が厄介だ。乗船し左舷ミヨシ2番にクーラーを置くやいなや、そそくさと操舵室に向かう上さん。「今日はよろしくお願いします!」と元気いっぱいの挨拶。いつもは促さない限り挨拶などしないのだが…、とおかしみがこみ上げる。「笑顔がかわいい~❤」とルンルン気分で準備。「仕掛けも絡まずエサ付けも一発…。今日はいいとこ見せられそうな気がする。」と操舵室を見やる。その様子に俺もとうとう笑ってしまう。「わっはっはー、がんばんなー」とごまかすが、内心、そんな邪念を持ってできるほど釣りは甘くねー、だ。「いつもの竿は柔らかすぎてコマセが上手く撒けない」といっぱしの上さん。「じゃあ俺がそれを使って、竿の違いでなく腕の違いだと証明してやろう」と、硬めの竿を使わせる。

喰ってこない小柴沖を早々にあきらめたイケメン船長、南本牧沖のポイントに移動。コマセ撒き役の左舷ミヨシ1番だが、まずまずの23cmを釣りあげる。「型見たよー」のアナウンス、船中1号はいつも気持ちいい。以降投入毎にポンポン釣れるが、船中ではポツンポツンな様子で、上さんにもアタリがなく「なんで、あんたばっかりー?」。潮が緩くて喰いが悪かろうと、俺は1.7号ハリスを使用。細いハリスが奏功しているのかもと、上さんの2号ハリスと交換させて、確かめてみる。ビンゴ。上さんにアタリ、俺にはアタらない。仕掛けのストックは2号以上ばかりなので、1.5号を船上購入。以降入れ食いモード。様子を見た船長は錨をおろして、このあたりのLTアジでは珍しい掛かり釣りに。終わってみれば、船中3-41の竿頭。

仕掛け交換後、相変わらずの手前マツリで1時間を要したものの、4匹+サバを釣り上げた上さん。灼熱の中でマツリ解きを繰り返したからか、目がうつろに。仲乗りさんに促されて、船室で休憩。「この船はエアコンついているから、すぐに良くなって戻りますよ。」と仲乗りさん。「すんません、ありがとう」とだけ応じる。爆睡して戻らないであろうことは、余人にはわかるまい。帰港して下船のドサクサに紛れて船室から出てくる上さん。珍しく起こさずにすんだかという思いと、バツ悪そうにコソコソする様子とに、ひとり爆笑する。

帰路、シロギス大会でゲットの食事券を使える割烹寿司店で夕食。高級感漂う店ながらリーズナブルな価格で旨い。沖上り後のビールが美味い。寿司が冷酒を誘う。運転は上さんに任せられるので助かる。「エエとこ見せるどころか、めっちゃカッコ悪いとこ見せてもた…」と上さん。「動機不純で釣れるほど甘くねー」は全く聞いていないのだろう、「でもな、操舵室の後ろやから、起きた時に船長の足がすぐ近くに見えてん、締まっててカッコ良かったー。アジはすぐ配るからまた行こな。今度こそエエとこ見せるねん。」 俗に「魚釣るならまず船長を釣れ」と言うが、…これは全く意味が違う。ま、釣りの楽しみ方、ひと様々。

シマノ BJSライトゲーム64 155I+B18、ABU 5500C PE3号
貸し天秤、貸しビシ40号、貸し輪ゴム20cm、2m 1.7~1.5号 3本針

上さん
シマノ BJSマルイカ直ブラM165+B、アルファタックル 船100PH PE1号
貸し天秤、貸しビシ40号、クッション30cm、2m 2~1.5号 2~3本針

2010年8月28日土曜日

釣りバトル第16戦 プレッシャー

2010年8月27日(金、休暇)釣行

喜平治丸 8号船
剱崎沖~城ケ島沖 水深30m 大潮
晴れ 南西の風2~4m 波0.5m

ワラサ 4本 1.8kg~2.2kg
メジナ、メバル、ソウダ混じり
上さん 同1本 1.8kg
イサキ、ソウダ混じり

「おめでとう」の声が左右からあがる。海面で暴れるイナダが無事タモに収まった瞬間だ。左舷トモ3番に陣取った上さんの釣果。喰いもすっかり落ちた終盤、半ばあきらめムードの置き竿に喰ってきた。ガンガン叩かれる竿を見て、頬張っていたパンを放り投げ、「来た!」と叫んだものの、何をしていいのかわからぬパニック状態。「電動のスイッチ入れろ!」とウインチ巻きさせる。手持ちでは竿がノサれるだけだ。ビシを取り込んでやり、「ハリスを手繰れ!」。あと6mだ。強い引きにサックを外していた左指が傷んだのだろう、ズルッとハリスが引き出される。直後に魚が反転、ハリスが弛む。バラシたかと観衆皆が思ったはずだ。周囲の思いをつゆ知らずの本人、ひたすら手繰り寄せ、テンションが戻る。良かった、まだ居た。仲乗り船長が差し出すタモに誘導し、勝負あり。竿を折りそうな勢いの割には小ぶりなワラサ(というよりでかいイナダ)。にもかからわず、常連さんらの拍手は、このやり取りに失敗すると、恐らくもう後がないことを知っているからだ。わずか、一、二分の出来事。一番ホッとしたのは船長だろう、釣果1-8と0-8とでは大違いだ。手を震わせてへたり込む本人。受付時他の釣り人に「あれ?姉ちゃんサンスポに出てなかった?旦那より上手いんだって?」と言われたプレッシャーから解放されて、ホッとした様子であたりを見渡す。「良かったなー、ボウズにならなくて」と水を向けると、「うん…。私のパン、どこいった?」…やっぱり気にするところが違うようだ。

その上さんに後半つきっきりで釣り方指導をした仲乗り役の若船長。親父さんの船長は「釣れなかった人のためにいっぱい釣っておけとプレッシャーかけてやったら、釣れるかな~と頼りなげだった。」と出船前。なんのなんの、さすがに上手い。開始早々から左舷ミヨシ2番で、ポンポン釣り上げる。頻繁に誘い、コマセの打ち返しサイクルも短い。

左舷トモ4番(ミヨシからも4番)の俺もマネしてみるが、何が違うのやらアタらない。それでも4本を前半喰いの立っている時間に釣り上げたので満足。残念だったのはバラシの2回(計6ヒット、4キャッチ)。ともに原因はわからず。一回は取り込み時の針外れ。もう一回は掛けた直後のすっぽ抜け。これはまずかった。群れを連れて逃げたのだろう、流し替えになってしまった。針はヒラマサ12号と十分な大きさなので掛け外れにはなりにくい。原因不明では対策の立てようがない。

上さんは2ヒット、1キャッチ。1回目のヒットは直後にラインの高切れ(またしても天秤以下の一式ロストで痛い)。ドラグはきつめに調整してあったが、ラインが切れるほどではない。やたらとオマツリしていたので傷んでいたのだろう。ソウダに喰われてもモタモタしているうちにオマツリさせてしまう。「ラインがフケるとソウダかサバだから、すぐに巻き上げろ」と、その度に注意するのだが繰り返す。体重計で測量後の夕食時「ソウダとかサバとかは喰ったら上に突っ走って錘ごと持ち上げるからラインが止まってしまうことがあるんだ」と話すと、「えっ、魚って横か下にしかいかないと思ってた。竿が揺れないから魚は喰ってないし、急に糸が出なくなるからリールが壊れたのかと思ってた。それでわかった、魚が上に泳いでたんか。なんやー、早く言ってよ。」実釣中何度も言っていた(つもりな)んだが…。

がまかつ 船鯛50-330、シマノ 電動丸3000DM PE5号
天秤1m、サニービシ青物バスタービシL80号、クッション1m、8号6m1本針

上さん
アルファタックル パワーインナー船 30-270、シマノ 電動丸1000SP
天秤50cm、サニービシL80号、クッション1m、10号6m1本針 → ロスト

2010年8月22日日曜日

釣りバトル第15戦 一人早上がり

2010年8月21日(土)釣行

関義丸 8号船 午前アジ
走水沖 水深70m 中潮
晴れ 南東の風3~0m 波なし

マアジ 21匹 25~38cm
上さん マアジ 3匹 25cm

「開きにするでっかいアジが欲しい」と上さん。「え~、この前いっぱい釣ったろう」「あれは小さかったし、全部配った」で、走水でビシアジ。土曜にしては珍しく混まず一艘出しの関義丸の左舷トモ2、3番に陣取る。

9時の潮止まりまでは上潮が早い。目の前を横切るミヨシ寄りからの道糸数本がかいくぐり、ポツポツ釣れる。期待通り30cmオーバーがほとんどで、40cm近い良型も。オマツリによるタイムロスも長かったが、後半は潮も弛んで追釣。型・数とも満足な釣行。痛かったのが仕掛けのロスト。スナップ壊れでプラビシロスト。続いて道糸高切れ(上さんのタックル)で天秤、金ビシ、クッション、仕掛け一式をまとめてロスト。上さんはロッドホルダーの留め金具を海ポチャ。半日でこれだけまとめて失うのも珍しい。

上さんのテーマは手前マツリの自己解消。あいかわらず頻発させるものの、交換も含めてなんとか自分でこなす。この日の問題はコマセワーク。30m程度の浅場で小型を狙うならともかく、50m以上の深さの大型狙いでは130号でのコマセワークは、少々無理。完全にタナボケしておりアタリがない。左右で抜きあげる大アジを眺めては口先が尖る。アドバイスするが、重さのため短く鋭い振りができない。忘れたころにアジを取り込むが、残り1時間でギブアップ。初の一人早上がりで船上ふて寝。沖上り時釣果を聞いて回る船長に、「3匹」と憮然と上さん。あわてて「船長がかわいそうだろ。カウントしなくていいよ、船長」とフォロー。

帰宅後「測量までもないな」と勝利を確認後、大アジの鱗・内臓を処理して10枚を開き干し、大サバをシメサバに。午後の延長ふて寝から目覚めた上さん、これで懲りてもう止めるだろうと思いきや、「腹立つなー。明日リベンジや。ワラサ行こ!」…あかん、完全にハマっとる。

シマノ BJSヤリイカ165+B、 シマノ 電動丸3000BM PE5号
天秤70cm、プラビシ130号、クッション30cm、2号3本針2m~2.3m

上さん
シマノ BJSスルメイカ直結120+B、シマノ 電動丸1000SP PE3号
天秤50cm、金ビシ130号、クッション30cm、2号2本針2m

2010年8月16日月曜日

釣りバトル第14戦 金沢漁港シロギス釣り大会

2010年8月15日(日)釣行

忠彦丸 第三倖運丸
港前~横須賀沖~横須賀港~第二海堡~横須賀沖 
水深5~20m 中潮
晴れ 南西の風10~6m 波0.5m

シロギス 12匹 10~25cm
上さん シロギス 1匹 10cm

金沢漁港の全船宿によるシロギス釣り大会。3本の重量で競うので、誰にでもチャンスがある。優勝景品ハワイ旅行を狙って昨年は660名以上が参加し、今年で10回目になる盛況だ。忠彦丸から初エントリー。8時出船だが、6時過ぎには受付大混雑。9艘の中から手近で空きのあった2号船(第三倖運丸)の左舷ミヨシ3、4番を確保。

前半ポツポツ取り込むが後半渋る。25cmの良型も3本以上確保(後検量289g)したが、これでは船のトップ3にすら入れない。横取り方式なので船トップ3にならない限り本検量に進めない。お隣ミヨシ2番氏が30cmのジャンボを含めて船のトップ。ライブバイトの赤に良く喰いついていた。本検量に進出していたが、結果はどうだったろう。上さんは、ピンギス1匹のみですっかりふてくされモード、日射と熱射でグロッキー。

マダイ釣り大会でもそうだが、楽しみは抽選景品。独自の景品を揃える忠彦丸。5000円の寿司食事券をゲット。上さんも竿やすめをゲット。大会表彰式を横目に早々に港を脱出。普段くじ運の悪い上さんに「良かったな、竿やすめ当たって」と水を向ける。「そんなしょうも無いもん、別にいらん。…全然釣れんかった」とやはり釣果にご不満の様子。「あんたはええな、いっつもなんか良いもの当たって…。その食事券、2500円ずつ食べにいこな。」…がめつさはいつもどうり。

シマノ BIマルイカ165
ダイワ ウィスカートーナメント SS-750LB PE1号
錘15号 胴突2本針0.8号 天秤15cm2本針0.8号

上さん
シマノ BJSライトゲーム64 I-165+B18
アルファタックル NB船100PH PE1号

錘15号 胴突1本針0.8号 胴突2本針0.8号

2010年8月14日土曜日

釣りバトル第13戦 ヒラメの逆襲

2010年8月13日(金、休暇)釣行

三浦丸
外川沖 水深25m
曇り時々小雨 南西の風 波なしうねりあり

ヒラメ 3枚 0.4-0.7kg
上さん ヒラメ 1枚 1.1kg

台風4号の影響で12日は出船中止が多い。東北地方を横断する13日、関東地方では影響なし。三浦丸でシケ後のヒラメを狙う釣り人総勢6名の左舷ミヨシと胴の間。「波が高いし寒い」と上さんは言うが、外房にしてはうねりも穏やかで涼しくてちょうど良い。開始早々、船中1号ゲット。さらに2枚追釣するがいずれも小型。で、今回はおしまい。船中0-3で、竿頭3名の一人ではある。

上さんが唯一のボウズ・スソでなかったのは立派。「置き竿だといつ喰ったのわからん」と手持ちを通すからだろう。4回のアタリで3バラシとまだアワセが上手くない。びっくり合わせはしなくなったが、あわてて急ぎ巻き始めるので針掛りが甘くバラしてしまう。取り込んだ1枚も前回同様、完全に竿がノサれていた。代わりにアワセて巻き上げさせると、俺の仕掛けとオマツリしたのも同じ。マツリながらも無事タモ入れされたのも同じパターン。しかも、だ。これが50cm弱1kgオーバーの良型。一枚重量勝負の本日は負け。…泣くに泣けぬ罰金一万円。頭を掴まれそうになって上さんに噛みついたヒラメ君、よくやった…。

シマノ BJSミヨシ 40-255+B
ABU 5500C PE2.5号
錘60号 球型発光 幹8号1m?捨て6号66cm

上さん
アルファタックル パワーインナー船 30-270
錘60号 小田原型発光反射付 幹6号1m+捨て4号1m、幹8号1m+捨て6号66cm

2010年8月8日日曜日

釣りバトル第12戦 横須賀花火大会

2010年8月7日(土)釣行

弁天屋 午後LTアジ
追浜沖水深25m 中潮
晴れ 南風8-10m 波0.5m

マアジ 47匹 20-25cm
上さん 同16匹 20-25cm

毎年恒例になった横須賀花火大会見物。昨年同様弁天屋で海上から。風がそよそよ気持ち良い、花火も煙幕が流されてきれいだ。ビールと寿司がうまい。友達に送りたいからと、上さんが動画撮影どうするのかとうるさい。頼らず自分でやれ、と無視。やったことがなくおっくうだっただけなのだが。操作方法を見つけたらしく撮影成功。…後でもらおう。魚は釣れたし、花火はきれいだし、酒はうまいし、で大満足な船上の一日になった。


久しぶりの入れ喰いだった。総勢10名の右舷ミヨシ1番。潮は流れていないが、喰いタナを見つけた後はほぼ投入毎にアタリがある。浅場なので手返しも良い。トリプルの一匹を取り込みでばらしてしまったが、狙ってダブルも。4時早上がりで実釣3時間ほどだったが47匹は帰宅後数え直したもの。後4匹で自己記録更新だったかと思うと、惜しいことをした気になる。船上では44か45と申告してしまったが、いずれにせよ船中12-83で次頭。竿頭の常連さんは左舷トモだったので見れなかったが、休む暇なしだったろう。

右舷ミヨシ2番に陣取った上さんは開始早々「巻けない…」とヘルプ要請。「ドラグを締めな」とアドバイスするが、「動かない」。ったく時合いで忙しいときにと思いながら近寄ると、リールのドラグが固着したのかうんともすんとも動かない。「ダメだ。これに代えな」とスペアの電動を手渡す。リール交換は少々手間暇かかるが、自分でやらせる良い機会だ。途中ゴトンと床に落としたので「安くねーぞ!」と釘をさすが、海に落とさずにホッとする。復帰してポツリポツリと釣り上げる。

右隣のお手伝いを兼ねた船宿の小学生“こども船長”を意識しているらしい。「来たー」「バレたー」に一喜一憂して自分の釣りに集中できずにペースがあがらない様子。「タナは下から2m」「1mでもアタる」「ワラサじゃねーんだから、コマセ撒きは短く鋭く」「30-40秒ほど待ってもアタリなけりゃー撒き直し」「2回やってもダメならコマセの詰め直し」と次々アドバイス。甲斐あったか後半ペースがあがる。が、手前マツリも増える。取り込んだ後、魚を外している間にマツラせる。解こうとして悪化させるのは毎度のパターンだ。「仕掛けどんどん交換すればいいから」に、ホッとした様子で取りかえる。が、交換したばかりの新品仕掛けを一投もすることなくグチャグチャに。一部始終を眺めていたが、下手なお笑い番組より面白い。結局5組の仕掛けをお釈迦にしつつも、16匹の釣果は自己記録更新。本人はこども船長の18匹に及ばず悔しがり「あの子はなんでオマツリせーへんのやろ」うむ、あんたには適切な研究テーマだ。

勝負は3匹の重量勝負だったが、帰宅後「こんなに数あると量っても無駄や」と、珍しく執着しない上さん。「わっはっは。ちょっと本気出せばこんなもんや」とは言ったものの、12戦振り返って圧倒的な腕の違いを見せつけられたのは初めて…。仕掛けの扱いは慣れの問題なのでともかくとして、釣運やセンスは上さんのほうが上のなのかもしれない。大敗を喫するのも遠くない予感が…

シマノ BIマルイカ165、ABU 5500C PE2号
貸し天秤30cm、貸しビシ30号、1.7号2m3本針

上さん
三咲 ライトマスターII-180
アルファタックル 船100PH PE1.5号 → シマノ 電動丸1000SP PE3号
貸し天秤30cm、貸しビシ30号
2号2m2本針、1.5号1.8m2本針、1.5号1.8m3本針

2010年8月2日月曜日

釣りバトル第11戦 もう行かない

2010年8月1日(日) 釣行

はら丸 6時船 晴れ 中潮
城ケ島沖 水深180~250m
南南西の風0~3m 波0.5m

スルメイカ 5杯 胴長22~23cm
上さん 2杯 胴長20、25cm

「ありがとうございました」帰港後の挨拶に「すんませんでした」と珍しく詫びる船長。船中0-13の貧果に胃も痛むだろう。土曜が17-25とまずまず。聞くと4人だけだったという。この日は総勢19人と大混雑。これだけ大人数になるとイカんせん一人あたりの分け前は減る。上さんはドスドスと駐車場へ一直線。「もうイカにはイカへん」と下手なダジャレかと思いきや、目がイカってる。3杯の重量勝負に届かぬ貧果で負けにイカっているわけではないらしい。そもそもヘビーなスルメ初挑戦、しかもオデコも出る状況下で、2杯は上等、イカにも釣運が強い。

一流し目に投入~誘い~巻き上げ~取り込みを実演。二流し目に投入できることを見定めてから俺も実釣開始。投入遅れが幸いしたのかダブルを取り込む。トモ3、4番で右舷操舵室横。次の流しで「お嬢さん(!?)に乗ったぞ」の船長の声。見ると上さんの竿先にスルメの引き。オタオタしているので代わりに取り込む。俺は直結9本、上さんはブランコ5本だが、潮が濁り気味なので濃いプラ角の選択が良かったらしく、幸先良い滑り出し。上さんもボウズがなくなったと上機嫌。2杯目は自ら取り込み、水鉄砲と墨噴射の洗礼をあびて笑顔。「しまった、1枚干して軽くしてしもた。このままやったら負ける」と持ち上げると、上さんの目が勝利に向けて光る。だが、左舷はいざ知らず、右舷では他に釣果なく、空振りの渋い状況が長引く。風なく暑いが、今日は日陰側なのが救いだ。

潮具合が変わった後半。他人とのオマツリは減ったが、上さんの手前マツリが頻発する。2、3の針が軽くからんだだけなのですぐに解けるだろうと、自分の釣りをしていると、あれよあれよという間に5本全部を巻き込む大手前マツリに発展させている。「そりゃーもうアカンやろ。上から順番に解かないと」仕掛けごと代えさせ、マツリの解き方を教える。5本針とはいえ、海中から一本ずつ解かずに、まとめて引き上げ事態を悪化させたのだ。俺は釣りを誘いなしの電動スロー巻き上げにまかせながら、ぐちゃぐちゃになった上さんの仕掛け解きに取り掛かる。と代えたばかりの二組目の仕掛けを同じパターンでお釈迦にした上さん。「それも無理!これに代えな。上から順番に」と三組目を手渡す。2組のマツリ解きをあきらめプラヅノを切っていると、上さんはなんと3連続の手前大マツリに。「これ使え!!無理に引っ張ってもひどくなるだけだと言ってるだろ!」とさすがにイラついてきて語気が強まる。続いて4組目をやらかす。「…」無言で代わりを差し出す。声にすると怒鳴ってしまうからだ。ほとんど釣りにならない状況だが、俺は合間になんとか追釣。都合5組の仕掛けをお釈迦にした上さんはすっかりふてくされモード。「最後に一杯釣れば、重さはいい勝負だぞ」と励まして続行させたが、そのまま沖上がり。

「もうイカはやらへん、一人で行き」と帰りの車中で上さん。やはり負けで機嫌が悪いのか、一緒に来てくれと頼んだわけではないのに…と考えていると、「面倒ばっかり見させて、釣りができんようにさせてしまうやろ。一人やったらもっと釣れたのに…」と、珍しく殊勝なことを言う。仕掛けを捌けない自分にご立腹で、俺を気遣っていたらしい。それでも詫びも礼もないのが上さんらしいが。「イカで手前マツリはつきもの。俺も良くやってた。今度は空いてる平日に行って放ったらかしといてやるから練習すれば。」と応じる。返事は「Zzz」、すでに爆睡…。

BJSスルメイカ直結120+B 電動丸3000BM PE6号
ヨリトリリング 18cm直結9本針 錘120号

上さん BJSヤリイカ165+B 電動丸1000SP PE3号
ヨリトリリング→中錘10号付クッション 18cmブランコ5本針 錘120号

2010年7月27日火曜日

スポーツ紙デビュー

今日の某有名スポーツ新聞に載った。朝から電話で知らせてくれた喜平治丸の大女将、ありがとう。数日前のワラサ釣行で乗り合わせた記者の記事だ。記念にスキャンした…、著作権法抵触は多めに見てもらえますように。「良い絵が撮れたから記事になると思う、いつになるかわからんけど」とは言っていたが、こんなに大きなスペースで写真がデカデカ載るとは…。記事もわずかな行数にストーリを折り込んでいて見事としか言いようがない。この記者、なんとアカアマダイの世界記録保持者!びっくり。上手いわけだ。知らぬが仏とはいえ、乗船中数々の非礼、迷惑、失礼しました。記事の主役になった上さん。掲載に大喜びだが、「やっぱり船宿で測量すれば良かった…。それに…柳原加奈子みたい…」と、負けと写真映りにはご不満…。

2010年7月25日日曜日

釣りバトル第10戦 なめんなよ

2010年7月25日(日)釣行 中潮 

進丸 8号船
中の瀬 水深 10-20m
晴れ 南の風 4-7m
波 0.5m

俺 シロギス 6匹 17-21cm
上さん シロギス 4匹 15-19cm
コアジ、トラギス、メゴチ リリース

今日はスルメ釣行の予定だった。上さんもくたびれたので次はパスと言っていたのでちょうど良い。が、今週は貧果続きだ。より問題なのは、23日灼熱地獄の後遺症が残っている。一日のんびりした24日夜になっても、目ヤニ、肩こり、頭痛が治まらない。日焼けによるものなのか。中止にしようと思ったその時だった、回復した上さんが「やっぱり行く!」と。「…調子悪いからやめとこ…。」「ほんならシロギス。午前半日やったら楽やし、赤身食べたからあっさり白身。呪いのTシャツは私が着るから。3匹の重さ勝負な」普段起こさない限りいつまでも寝てるから、寝坊すればあきらめるだろうと計算し「…おやすみ。」 …ところが、5時前に目覚めると、上さんはすでに起きてスタンバイしていた。

「あかんな、このシャツ。これで3連続バラシや」とふくれっ面の上さん。船長は11時納竿のところ延長してくれているが、総じて渋い。今日も日差しは強いが、風があるため爽快。俺の体調もすっかり良くなった。…釣果は悪いが。先行したのは上さん。開始早々に中小2匹釣り上げ上機嫌だった。俺は、残り30分まで大1匹のまま。サビいてアタリはあるのだが、どうにも掛けられない展開。その時点で3匹目を釣り上げた上さん「これで規定数。あんたは?1匹?勝ったな今日は。呪いのTシャツ着てなくてもバラしてばっかりやん」と言いたい放題。答えず内心逆転を期す。胴突きで船底狙いにスイッチ。怒涛の5匹追釣で逆転、型も上さんのよりは明らかに良い。「わっはっはっはー」と笑い飛ばしてやったところ、冒頭の言。それにしても、計6匹は情けない…。

帰りの車中も当然ふて寝の上さん、家に着いて念のため測量したが、負けを確認するやいなや、さらに爆睡。その間に、釣果の鱗と内臓の処理を済ませ、釣具一式を洗いがてら午後風呂。道具立てが手軽なキスも二人分となるとそれなりだ。目覚めた上さん「あー、すっきりした。キス開いといた?天ぷら用に」「知るか、自分でやれ」「…、明日する。今日はもんじゃおごって」「キス開いたら連れてったる。ブーたれるなら行かんぞ」これで上さんはようやく重い腰をあげた。ったく、甘くすると、すぐに調子こく。なめんなよ。

シマノ BIマルイカ165
ダイワ スピニング PE1号
小型天秤 錘15号→20号
1号2本針1m、胴突き1号2本針1m

上さん
シマノ BJSライトゲーム64 155I+B18
アルファタックル 船100PH PE1号
錘15号
胴突き1本針、2本針、1m

2010年7月24日土曜日

釣りバトル第9戦 灼熱とギャラリーに要注意

2010年7月23日(金、休暇、中潮)釣行

喜平治丸 8号船
剱崎沖 水深40m
晴れ 無風 波0.5m

奥の左向き:俺
ワラサ 2本 1.8kg~2.0kg

手前の右向き:上さん
ワラサ 3本 1.6kg~1.8kg

前回ヒラメで初勝利の上さん「次何行くの?」と賞金狙いで虎視眈眈。「夏はスルメだ、水鉄砲!」と、運要素の小さい釣り物を宣言しておく。先週末の三連休は三連勤(かなり疲れたが結果は良好)。足止めを喰らっていた上さん「どうもイメージがわかない」と、それでも同行・勝つつもりで予習していたらしい、釣り雑誌の棚位置が変わっている。「スルメは今一か。今週からワラサ開幕、小型ながら好調だな」と釣果チェックしていると、「去年頭だけ持って帰ってきたヤツやろ(ワラサ無惨)、それにしよ」とのたまう。…無謀だ。1kgのヒラメにも竿をノサれるのに、イナダ・ワラサだと、船中巻き込む大マツリ必至だ。開幕直後の週末は船も人も大混雑。下手すると他船とのオマツリに…。だが待てよ。置き竿ならノサれない、太ハリスで電動ならガンガン巻き上げられる、金曜なら休みが取れるし混みも少ない、予約乗合ならオマツリも少ない。木曜になって喜平治丸に電話してみると、ワラサはちょうど明日から始めるがまだ席ありとのことで、予約。「数は釣れんかもしれんから一匹の重さな」と、強気なのか弱気なのかよくわからぬ上さん。第9戦はワラサ1本の重さ勝負に決定。

港前待機の江奈・間口両港数十艘が5時半ちょうどに黒煙上げて走り出す。勇壮な光景に喜ぶ上さん。ポイントまで全速力の船上、風を受けて気分爽快。…は、わずか5分。残り一日中、暑い。やたら暑い。釣り人14名の右舷トモ3番4番は朝から強い日差しが照りつけ、無風がこたえる。すきっ腹のワラサが突っ込んでくる一流し目が勝負だ。はやる気持ちを抑えて、オキアミの針の付け方、ビシ調整とコマセ量、長ハリスの投入方法、コマセワーク、電動リール操作方法等をていねいに実演して教える。オマツリ騒ぎを繰り返されては元も子もない。「型が小さいので5号6mを基準に」と出船前の船長。上さんには10号でためらうことなくガンガン巻かせる作戦だ。俺は5号を採用、遅れて第一投。すぐにファーストヒット、海面に突っ込みガクガク揺れる竿先、ドラグが滑る。熱い!も束の間、左舷とオマツリの挙句、カギ外しになってバラシ。呪縛からの解放を目論みあえて着てきたが、Tシャツの返り討ちが頭をよぎる。船中あちこちで取り込みヒートアップするなか、間もなくセカンドヒット。今度はやや強引に巻上げ、無事ゲット。ワラサと呼ぶには小さく、イナダと呼ぶには大きい、約60cmのイナワラだ。

8時ごろには喰いが落ち着く。暑い。朝マヅメにヒットがなかった上さん「今日はボウズかも…」と、めずらしく弱気。細ハリスに代えさせるつもりでタックルバックをまさぐる。と、「来た!きたきた!!お父さん!!!」と、置き竿の暴れる竿先を指さす上さん。「電動で巻け!」と叫ぶが、リールを両手で包むような仕草で、操作方法も忘れたパニック状態らしい。駆け寄りスイッチオン。硬い中通し竿がガンガン叩かれるが、まず切れることのない太ハリス。一気に巻上げ、ビシを取り込みハリスを手繰る。仲乗り船長がタモ入れしたのは小型ながら、上さんの初ワラサ。「やったね、姉ちゃん(違和感…)」「良かった、良かった」と、周囲の喝采にも安堵感が漂う。朝一だけで後は全く喰わない展開も多々あるからだ。スポニチ記者だという右隣氏(取材兼釣行だがさすがに上手く誘い釣る)が、すかさず写真撮影。上さんも「良かったー、ボウズにならんかった」とホッとした様子、喰わせたもののなす術を失ったことなどお構いなし…。

そういう人は勢いづくものだが、はたしてほどなく上さんにセカンドヒット。今度は自分で釣り上げさせようと近寄りアドバイス。と、俺にもサードヒット!慌てて巻上げを開始するが、遅かったか、右舷トモ氏とオマツリ、ハリス切れ…。オマツリを解消して振り向くと、今度は自ら手繰った上さん、同級を手にしてVサイン。しばらくして落ち着きを取り戻すと、血抜き中のクーラーボックスをやおらまさぐる。目印の付けていない俺のワラサを持ち上げ「あー、こっちのほうが大きいー」。ニンマリで応えるが、暑さとバラシショックと数負けで声も出ない。

9時の潮止まり前後はアタリが遠い。ますます暑い。こんなに暑いのは初めてだ。真夏でも海上は風そよそよで心地良いのだが、今日は無風。どの船もスパンカーを立てていない。誘う気力も萎える。コマセの詰め替え頻度も下がる。前夜の飲み会で睡眠3時間も響いてくる。氷を額や首筋に当てて、デッキの日陰から置き竿を眺める。10時をかなり回った頃、遠足前の小学生のように眠れなかったという上さんにサードヒット。暑さでぼんやり・ウトウトして初動にもたついたのだろう、ほどなく俺を含むトモ三人を巻きこむ大マツリに。大トモ氏がマツったまま抜き上げようとしてワラサが暴れる。見ていた船長「姉ちゃん(だから違うって)の落としたら、かわいそうだろ!」とすかさずタモ入れ。3本目も無事に取り込まれ、上さんは3ヒット3ゲット0バラシの強運を発揮。

内2回は喰わせただけだし、やはり釣運は上さんが上か…などと思いをめぐらせる。と、11時、俺にも4回目のヒット。久しぶりのファイトを楽しむ。絞り気味のドラグを滑らせる重量感からサイズアップを予感。ポンピングで順調に浮かせてあと10mだった、パチン!ハリス切れ単独バラシ…。4ヒットで1ゲット3バラシ!…落胆。Tシャツを脱ぎ棄てようかとも思っていると、5回目のヒット。「今度は釣りあげてよ」とスポニチ記者も声援。6号に交換済だが慎重に2本目を取り込み、溜飲を下げる。上さんはさすがにグロッキー、顔をタオルにくるみ釣座で爆睡のラスト30分。二本竿を操り、大型を目指すがアタらず。「もうすぐ終わっから片付けな」と仲乗り船長に起こされた上さん、片付けの手際も良くなった。帰港中に思う「複数とはいえ船中2-9のスソ。5ヒットで3バラシ。内、一本は大きかったかも…。あかん、このTシャツは捨てよう。」

死ぬほど暑い。フラフラの沖上り。「ラーメン上手いぞ」に「クソ暑いのにいらん」と言う上さん、一目見て「田舎のラーメンとそっくり」、一口すすって「おいしい!」と、完食。船宿がかつて住んでいた漁師屋敷を髣髴させ、一家の雰囲気にもすぐになじんで、大のお気に入りになった様子。「ママさんはどうだった?」の大女将に、「3本、3打数バラシなし。俺は2本、5打数3バラシ。でも重さ勝負だから。」と笑って応じる。事情も取材済のスポニチ記者が「量って行きなよ」と、記事ネタを増やすつもりか勧める。「いや、もうフラフラなんで、お先に」とそそくさと後にする。重量勝ちは確実だが、ここで測量したら最後、ギャラリーが多くて雰囲気で負けにさせられそうだ。帰宅してすぐに測量した上さん「あんたのが2kg、私は1.8kgで負け。やっぱり船宿で測れば良かった、みんな応援してくれてたから…」…やっぱり、…危ない危ない。

がまかつ 船 真鯛50-330
シマノ 電動丸3000BM PE6号
天秤1m、サニービシ青物バスターL80号、クッション1m
5号6m1本針、4号6m2本針、6号8m1本針

上さん
アルファタックル パワーインナー船 30-270
シマノ 電動丸1000SP
天秤50cm、サニービシL80号、クッション1m
10号6m1本針