2011年8月14日日曜日

たかが9杯されど9杯

2011年8月13日(土)釣行 大潮
早川丸 21号船 左舷ミヨシ
白浜沖 水深130-160m
晴れ 南の風1-4m 波0.5m

スルメイカ 9杯

「うっしゃー!」思わず声が出る。出船から5時間後、終盤10時だった。直前の巻上げが隣氏とオマツリ。さらに隣ともマツっているようなので、いち早く俺の仕掛けをぶった切る。「揚げた人も入れてみて」と今日初めて流し継続の船長アナウンス。群れが船下にいることを直感、急ぎ再投入。着底と同時にドスドスと乱暴なスルメイカ独特のアタリ。シャクリがガシッと止められた竿から多点掛けを確信、「うっしゃー!」と巻上げ開始。やっぱりスルメはこうでなきゃ。きしむ竿、悲鳴を上げるリール。ヤバい、非力なリールで160m巻き上げられるのか…。

3日前「こないだ送ったスルメ、ばあばは間違えてほとんど人に渡してしもたらしい、アホや」と上さん。「まかしとけ、また獲って来たる」と、つい応えてしまった。かなりイカおやじ化しているな、と我ながら思う。模様が良くない長井や剱埼を避けて、洲崎まで足を延ばした。だが、第二投で一杯釣り上げた後、全くアタりがない。釣り人13人の船中でもポッツンポッツン、一流し一投で探索の展開。水温が高すぎて乗りが悪い上に、上潮が速くてアタリを取りづらく、オマツリも頻発する。これじゃあ釣りにならぬ。まずリール交換。強力な3000BMに巻いたPE6号では潮に流されすぎる。PE3号の1000SPに代え、中錘も装着してオマツリは激減。次は仕掛け。乗りが悪いので直結からブランコに変更。さらにタマゴ針に乗っているのを見て、ピッカピカ針から変更。それでも乗ってこない。イカが食傷気味で18cmのデカイ魚には手(足?)を出さないのかもと、もはや意味不明な理屈ながら、だめなら交換すべく14cm直結8本針を空き筒に準備。18cmブランコのまま投入した流しで冒頭のオマツリ。すぐさま14cm直結に交換・再投入、着底一発に、してやったりの「うっしゃー!」が出てしまった。

リールがうなる。触ると熱い。巻上げ速度を若干落として、過電流を避ける。「頼む、もってくれ~」祈りつつ、イカの引きを竿でいなしてリールをアシストする。残り30m、…20m、もう少し。ロッドホルダーにタックルを掛けた直後だった。音もなくリールが停止。反射的に手で巻く。もう10mもないはずなのだが、重い、長い。竿を起して中錘を掴む。1杯、2杯、3杯、…と取り込む。…4杯か、いや一番下にもいる、5杯だ!樽にイカを放り込んでいると、隣氏が「一回でそんなに?すごいですねー」とまだオマツリをほどきながら語りかける。「やっと来ましたねー」と適当に応じるが、悠長に付き合っている場合ではない、群れに当てたらしい今しか釣れないかもしれないのだ。幸いリールには電源が戻っている。過熱か過電流かで飛んだ内部ブレーカーが戻ったのだろう。急ぎ再投入。底では乗ってこない。電動シャクリで10mほど探る。来た。電動で巻上げきれた今度は、三点掛けだった。

ようやく並んだ9枚の沖干し。
後ろは竿頭氏もお手上げの図。
結局この流しの二投が全てだった。このときにまごついていては、開始直後の一杯だけで終わっていただろう。船中1-12。スソは隣氏。開始直後の一投目に取り込んだだけで、お気の毒にも、この日唯一と言っていい、わずか五分ほどのチャンスタイムを、その隣のお仲間とのオマツリほどきで逃してしまった。激シブの中9杯の釣果は、2番手10杯に次ぐ3番手。俺にしては上出来だ。それにしても…、わずか3投で9杯を高効率と評価すべきか、数えきれない投入数でわずか3投のノリを低効率と評価すべきか。「どんだけ~?こんだけ~?」と上さんはモノマネ調で馬鹿にする。ふん、お前にはわかるまい、「たかが9杯されど9杯」に秘められた奮闘と価値を。

マイロッド2マイリール2 PE6号 ⇒ マイリール1 PE3号
ヨリトリリング、中錘10号
18cm直結9本針ピッカピカオーロラ、18cmブランコ7本針ピッカピカオーロラ、18cmブランコ5本針タマゴ、14cm直結8本針ピッカピカオーロラ

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