2014年11月16日日曜日

小牧・長久手

現存最古の国宝犬山城
大阪と東京を行き来することが多いが、道中にある愛知には新幹線や東名・名神を通り過ぎるだけだった。史跡の宝庫、愛知を縦断する。金曜の深酒で二日酔い気味だったが、土曜朝のお隣Aさんの告別式に参列し、その日のうちに美濃加茂に移動、渋滞なく5時間弱で着いた。閑散とした駅前が帰って落ち着かせ、女将だけの小さな小料理屋で晩酌を楽しむ。

犬山城天守から木曽川・岐阜を望む
16日日曜、小牧・長久手の戦いに関する史跡を辿る。岐阜との県境にある犬山城を皮切りに、小牧、長久手と南下する。犬山城は日本最古の現存城で国宝。補修されているとはいえ、400年以上前の当時さながらの太い柱や急峻な階段に感心する。秀吉が、信雄・家康軍と対峙すべく入った頃を思う。天守からは360度見渡せ、小牧山と並び、北部・中部の要衝であったことが体感できる。濃尾平野は広い。小口城址を始め、青塚・楽田・久保山・小松寺などかなりマニアックな砦を点々と見て回る。岩崎山や二重堀の砦は、小牧山に近く、秀吉がいかに迅速に小牧山の家康に迫ったかがわかる。こののち長久手で大敗するとは思いもしなかったろう。

小牧山から南方を望む。平野を
見渡せるので信長が城を
建てたのも納得。

犬山城から小牧城までは近い。小牧城から長久手の古戦場までは遠い。車なので早いが、往時この道のりを馬や歩行で家康は池田恒興を追ったのかと思うとぞっとする。池田親子も森長可もこの地で戦死したのだが、その史跡はすぐ近くにあり、当時こ一帯でいかに激しい戦闘が繰り広げられたかを忍ばせる。その刀剣を洗ったという血の池公園では、池があったであろう窪地で乳幼児が健気に遊んでいる。激戦の跡が点在するこの一帯は今や閑静な住宅街だ。信長が建てた小牧城跡でランニングする高校球児の姿と合わせ、平和な世に感謝しつつ、いずれの時代に生まれたほうが面白かったかと不謹慎な事を考えたりもする。

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