2015年3月29日日曜日

何でもないような事の幸せ

帰港中揺れる船上で
慌てて撮影
2015年3月28日(土)釣行 小潮
喜平治丸1号船 左舷ミヨシ1、2番(左5、右5)
7:00出港 13:50納竿 14:30帰港
洲崎西沖 水深130-170m 波1-1.5m
曇り時々晴れ 南西の風4-10m

ジャック ヤリイカ 20匹 胴長20-35cm
Rさん ヤリイカ 6匹 胴長25-35cm

天候に恵まれず延び延びになっていたRさんとの釣行。あきらめかけていたところに「土曜に。スルメ以外のイカ」のリクエスト。即応諾。幸い気温も上がり、13時頃から南西風が強まるが午前は凪の予報でなんとかなるだろう。アオリは今季不調、スミはシーズン終了、マルはまだ日ムラが激しい上に小型でアタリを取るのが難しいので、少しでも数を稼げそうなヤリイカを選択。タックルをマダイからヤリイカ2セットに準備変更するのも楽しい。夜半出発になる南房・外房は無理なので剣崎・喜平治丸へ。綺麗な8または3号船にしたかったがやはりすでに満席。船の新しい他宿にすればよかったかふとよぎるが、イカで釣果を優先するならここだと思い直す。釣らせたい。

目標を聞いてみると「20~30杯」。…!!!。家族や友人にイカ配りを約しているらしい。南房・外房で流していれば乗る日並に当たればともかくも、拾い釣りの相模湾で深場のイカ釣り初めてだととても無理だ。「んじゃあ10杯」と屈託ない。ポイントに到着。各船の探索状況を観察すれば、おおよそその日の模様を占える。密集せずに散り散り探索、いずれも時間をかけて旋回を繰り返す様子に、イカが薄い速いと予想、苦戦を覚悟。内心、1)本人に10杯釣らせ、2)不足数を俺が充当して計20~30杯を持ち帰らせる、を目標に据える。

初投はサバに邪魔されたものの、二投目で人生初ヤリイカを釣り上げて喜ぶ様子にホッとする。以前スミイカやタチウオ、カワハギの経験があるだけに、タックル扱いにも底取りにも慣れている。難しい取り込みも一度教えただけでコツを飲み込むのが早く、繰り返すうちに習得。その様子に5本針を6本針にしても全く問題ない。回収のつもりで早巻きしたら乗っていたイカに驚く様子が微笑ましい。錘と波の重さなのかイカの重さなのか判然としないことや乗りが察知できないことに不満な様子だが、これらは一度の乗船では体得できない。ヤリ・スルメ併せて50回以上乗船していても、いまだに半信半疑や勘違い空揚げがあるくらいなのだから、そこを気にすること自体が釣りセンスの良さを示しているのだろう。オマツリと紫煙回避にミヨシ1番に座らせたが、後半風が出てきて揺れる。2番と代わろうの申し出にも応じず、酔うわけでもない。逞しい。

この日の状況は決して良くなかった。中だるみもあったし、ノリ渋く単発多く俺は最高でも3点掛け。3艘のトップは59匹だが、1号船はせいぜい30匹だろう。頭によぎった別宿他船はトップで21匹だったので船宿選択は正解だったろう。1年やってると言う隣氏は10匹。そんな中で深場イカ初めてで6匹は上出来だ。だが目標1は未達。様子を見ながら釣り上げた全てを贈呈。目標2が達成できて満足。宿では皆に配るワカメやメカブとは別に、往路に眺めて「うまそ~」と話していた春キャベツを大女将が持たせてくれた。何でもないような船上の時間と空間が幸せだ。道中咲き始めた桜が美しい。

ジャック: シマノBJSスルメイカ120+B + マダイSP1000 PE2号
ヨリトリリング、14・11cm混合ブランコ7本針、錘120号
Rさん: ダイワ極鋭ヤリイカ167 + フォースマスター2000 PE3号
ヨリトリリング、11cmブランコ5-6本針、錘120号

2015年3月21日土曜日

沖干し楽し

ずらりと並べたスルメ沖干し♪
2015年3月20日(金)釣行 大潮
瀬戸丸18号船 左舷ミヨシ1番(左5、右5)
7:00出港 14:00納竿 15:00帰港
洲崎西沖 水深130-170m
曇り 北東の風8-2m 波0.5m

スルメイカ 31匹 胴長25-30cm
ヤリイカ 7匹 胴長25-35cm

本来年間20日取るべき休暇がほぼ未使用。毎年のように15日以上の権利を捨てているのがバカバカしい。この時期にしては珍しく、予定が少ない金曜を休みに。凪予報なので当然釣行。先週、洲崎南沖で教わった追い乗り釣法が、相対的にイカ影が小さく移動も早い(気がする)洲崎西沖でも通用するか試す。剣崎でのイカはいつもは喜平治丸なのだが、マダイやキハダで世話になる瀬戸丸もスルメ・ヤリ船を出しているので様子見を兼ねて。

ヤリイカ優勢と受付で大船長に聞き、14と11cmの混合ブランコで開始。初投の2点掛けはともにスルメなのを見て、すぐに18cnブランコに。1匹目を乗せて竿を頭上に上げて電動ON。ズン、ゴンと追ってきたイカが次々乗る様子にニンマリ。グイグイした引きを堪能しながら巻上げ、海面下に見えるズラズラ5点掛けを取り込む至福の瞬間。同じ釣り方がここでも、スルメでも通用する。というより、元々そういう釣り方だったことをいつの間にか忘れていた気がする。特に1匹目を竿を頭上高く上げる点を。追い乗り時の衝撃や元のイカのバラシを竿のしなりで緩和する。潮廻り中にはイカを開いて干すのに忙しい。

瀬戸丸WEBから。納得の釣りに笑顔で。
サバが回ってきて3回連続で着底しない。多点掛けのサバをちぎっては投げしながら、のんびりすればいいやと考える。「凪だし直結の練習しなよ」とバリバリ釣ったスルメを干しながら中乗りさん。以前キハダを取り込んでくれた人だ。「そうだねー、やってみるか」と、慌ただしい取り込みが嫌なんだよなとは言わずに、14cm直結に。サバに当たってはすり抜けて着底する感触はやはりいい。4点掛け、5点掛けと数を伸ばす。同じ釣り方だ。というより、電動直結追い乗りの元々の釣り方を再確認した感じ。中乗りさんは「できてるじゃない、自信持って数伸ばして欲しいな」と褒めてくれる。ますます沖干し作りが忙しい。こんなにどうしようとも心配し始める。

22匹は干したが、もう干す場所がない。後半はヤリとスルメとが潮廻りごとに混じって、仕掛け選択が悩ましい。結局スタート時の混合ブランコに戻して、ポツリポツリと追釣。船中17-60。船長に写真撮影されるのは嬉しいが、、スルメ・ヤリ併せて38匹は食べきれない。もらってくれる人探しに忙しいのはぜいたくな悩みだ。そばをすすりながら船宿で21号船船長に様子を聞いた。「今日は大型3発ばらしでがっくり。模様が出てきたよ」と、乗っ込みが始まりそう。請われることがなくなり遠ざかっていたが、そろそろマダイだ。

ダイワ極鋭ヤリイカ167 + シマノフォースマスター2000 PE3号
ヨリトリリング、中錘なし、錘120号
14-11cm混合ブランコ7本針、18cmブランコ8本針、14cm直結11本針

2015年3月15日日曜日

追い乗りとは

大型ヤリイカ大猟♪
ザル下にはさらにでかいパラソル級
上にして撮ればよかった…
2015年3月14日(土)釣行 小潮
庄幸丸3号船 右舷ミヨシ2番(右8、左8)
6:00出港 13:00納竿 14:00帰港
洲崎沖 水深150-170m 波1.5-1m
晴れのち曇り 北東の風9-4m

ヤリイカ 45匹 胴長25-45cm

今週は強風・時化が続き各地の船宿は連日出船中止。金曜に土曜は凪の予報を見て急発進を決めた。長井や剣崎はスルメ優勢で、近場ではそろそろヤリイカが見れなくなる。ヤリイカが釣れ盛っている洲崎沖を狙う勝山の庄幸丸に予約なしで飛び込む。房総には昨年1年間ご無沙汰していたが、船長も大船長も女将も大女将も笑顔で温かく迎えてくれるのが嬉しい。

長井・剣崎の船も「洲崎沖」と称するが、勝山・洲崎・布良の船が言う「洲崎沖」とはポイントが違う。正確に表現しようとすると、前者が「洲崎灯台の西沖」、後者が「同じく南沖」というイメージだ。南沖の魚影ならぬイカ影はすざまじかった。初投から多点掛けの連発!型もパラソル級!潮が早くて一流し一投が多いのだが、小さな群れを追ってなんとか掛ける展開ではなくて、大きな群れを一投で多点掛けするのだが、潮が速いため2投目を入れるとオマツリするため潮廻りする、という展開。

12本針で8点掛け!を披露したのは左隣ミヨシに陣取った釣り人。俺は7本針で、2、3点掛けが多い。我慢が足らないかと1匹かけた後、シャクリ・止めを繰り返して多点掛けを狙うのだが、追い乗りしても元のイカをバラすようでうまくいかない。船長が寄ってきて教えてくれる。長井でも剣崎でも聞いたことのないから、ご当地釣法か。まさに「追い乗り」とはどういうことかがイメージできる。要点を忘れないうちに残しておこう。

  • シャクリはゆっくり頭上まで。
  • 乗りがあったら、なめらかに電動巻上開始。中速か結構速い低速って感じ。
  • 竿先は頭上高くに保持したまま。テンションを緩めないよう電動速度を細かく上下しながら10mほど追い乗りさせるイカを追わせる。
  • 追い乗りを感じたその瞬間、巻上を一瞬停止または速度を緩める。追いつかないイカを追いつかせるイメージ。
  • 10mあげたらもうイカはいない・追ってこないので、そのまま巻き上げに入り竿先を下げる。
ヤリイカを始めて沖干しに。
スルメより身が柔らかく旨い!
つまり、群れるイカは小魚(に見せたプラヅノ)を追ってくるものだから、一匹乗せたらなめらかに仕掛けを巻き上げて他のイカにも追わせ、追いついた瞬間に止めることで足の遅いイカにもまとめて乗らせる、という理屈だ。そう言えば、直結電動釣法も同じ理屈で追い乗りさせている。「追い乗り」とは、2匹目以降を「追加して乗せる」ことだと思い込んでいたが、正しくは2匹目以降を「追わせて乗せる」ことだったのだ。

とても簡単な操作なのだが、なかなか思うようにはイカないのがイカ釣り。それでも続けているうちに4点・5点掛けを楽しめるようになり、この日最高は7本針で6点掛け。残る1本には身切れした足が残っていたので、パーフェクトにあと一歩だった。取り込み時に海中に見えるズラズラと並ぶイカ。また見ずには居れなくなるイカ釣りの魔力だ。船中18ー79の中45匹は最早良くもなく悪くもなくという釣果だが、「追い乗り」探究で最高の一日に。これからシーズンを迎えるムギやスルメでも試してみよう。食べきれないイカをもらってくれた方々に感謝。

ダイワ極鋭ヤリイカAGS167 + シマノフォースマスター2000 PE3号
ヨリトリリング、 中錘なし、錘120号 11cmブランコ7本針 


2015年3月8日日曜日

悪戦明調

このところ週末の天候に恵まれない。雨が多く、気温が低くて寒い。なによりも風が強くて海が荒れる。今週の土日も低気圧通過に伴い無釣行…。ヤリイカは相模湾では少なくなってきたが、南房や外房で大型が数釣れている。マルイカが相模湾で始まったし、スルメイカも釣れている。イカ釣りには選択に迷うぐらいだし、ヒラメやマダイも釣りたい。だが、この天候ではどうにも足が向かない。

昨年の講演の様子。NICT Webから。
金曜にはNICTで講演。この国の最先端光技術の研究者や大学教授、主要企業の開発者ならびに管轄省庁役人が集うシンポジウム。当然、技術的に格調高い講演が並ぶ。専門用語に一般の人々が聞いてもチンプンカンプンであろう。その中で、あえてビジネスを容易・ベタな論調で話した。技術を実用する製品によるシェア争いの最前線、しかも海外におけるその熾烈な模様を紹介した。普段見聞きすることが少ないからだろう、それなりの手応えがあり、講演後所長以下多数の挨拶を受けた。ビジネスは厳しく戦況は苦しい。それだけに前向きに明るく語りたい。まさに悪戦明調だ。

2015年3月1日日曜日

釣るのか釣られるのか

良型キンメ♪
2015年2月28日(土)釣行 若潮
国俊丸 1号船 左舷トモ1番(左5、右4)
5:00出港 12:00納竿 12:30帰港
初島東沖 水深180-350m
晴れ 北北東の風9-6m 波2-1m

キンメ 9匹 25-35cm
シロムツ 1匹 20cm

今週末も日曜にキンメを横内丸に予約。またも雨で荒れる予報に金曜になって断念。土曜に国俊丸へ単独スクランブル。土曜は晴れて凪の予報だったが、朝のうち風も強く波もやや高い。若船長に聞くと、「ヤリイカは釣れない」とのことで、大船長と2艘出し。両方満船の盛況で、レンタルの初心者もチラホラ。皆、キンメを釣るのか、キンメに釣られるのか…

準備万端で出港待ち
サバ餌の他この日はアカタンも配られた
初島を眺めながら、期待の第一投。落下中に派手なアタリだが、糸がフケて着底しない。「サバっぽいな」と巻き上げると、キンメの3点掛け。小型を釣ってタモ網を添えてくれた隣氏が「いいサイズですね!」とうらやむ良型。ニンマリしながら「てっきりデカサバかと」に大船長も微笑む。その後はポツリポツリと拾い釣り。時に多点掛けの引きがあるのだが、サメに横取りされたり、巻上中にバラしたり、で数が伸びない。総じて渋く、二艘の船中2-25は、一時の盛況からは程遠い。ほとんどキンメに釣られた人達の中、俺は少しは釣った、というところ。

ダイワ極鋭中深場73-180H + シマノフォースマスター9000 PE8号
錘200号 中錘30号 ヨリトリリング 幹糸16号150cmハリス10号70cmムツ17号10本針