2015年7月26日日曜日

卒煙と墓とホームと花火

26日(日)から海外出張。スルメ釣りの準備万端だが、所用も重なり今週末は無釣行。

24日(金) 外来禁煙治療12週間の最終日。5月9日からニコチン離脱・禁断症状を強く感じることなく禁煙できた。卒園ならぬ卒煙式をナースたちから受け証書まで授かる。喫煙場所を探す必要から解放されたのが嬉しい。問題は5キロ増えた体重だ。食事量が増えたわけでも運動量が変わったわけでもない。それだけタバコが抑圧していた体内特に内臓の活性が本来の状態に戻ったということだろう。歩きを増やさないとダメか。

25日(土) 霊園に親父の遺骨追加の手続き。お袋とは話したくないので、関西にある遺骨と書類の確保を妹に頼んでやってもらう。家にあるはずの遺骨は墓地にお袋が自分で埋めていたらしい。たしか市営墓地だったが、管理所を通した埋葬ではなかったので、遺骨の「奪還」は妹自身でやったのだろう。相変わらず頼もしい奴だ。こちら関東では「埋葬許可証」が必要になるので、それ相当のものを確保させると「火葬許可証」とある。送らせた写真を霊園に見せると、これでも良いだろうという。事務員では断定的でないところが気掛かりだが、戒名等を掘らせて納骨料を払っちまえば、霊園も後には引けまい。遺骨は来月受け取りに行くとして、墓石への彫物追加の発注を済ます。

その足で老犬ホームへ。クロベエの世話に同居人次男K夫婦をあてにしても無理があるようだ。一人では世話しきれない。老人ならぬ老犬ホームが少なからずある。入所金数十万や月謝数万円で世話を請け負うサービスだ。そこに預けたほうが三方ハッピーになるだろう。その中の一軒が小田原にあるAサービス。比較的安い料金設定で、自然環境を売りにしている。実際見に行ってみる。人里離れた小高い木々が低くて見晴のよい山腹にその店はあった。店舗と呼ぶには躊躇する小屋の周辺に老犬小屋が点在する。一頭一頭にべニアやアルミパイプ等で手作りの犬小屋をあてがわれてチェーンで繋がれている。檻に入れられているよりも自由度はありそう。男性スタッフが餌と水やりをしている。犬小屋には糞が見られず清潔ではあるが、散歩の頻度は疑問だ。どの老犬も目や耳が弱っていそうだが、俺に気付くとけたたましく吠える。確かに静かな自然環境だが、人と触れる機会がほとんどないことでもある。2階建てプレハブ小屋の前で、女性スタッフが小型犬におむつに用を足させている。声をかけてみると、プレハブにいるのは全て要介護犬だという。窓を目張りされたプレハブには人の出入りの拒絶する感が漂う。クロベエをそこかしこの犬小屋に繋いだ状況をイメージしてみる。時折通りがかる人にけたたましく吠える姿が浮かぶ。上さんが見れば「やめたって」言うだろう。別の場所も見学するなどして、もう少し検討しよう。

動画がうまくUpできない…
遺骨にせよホームにせよ、日中は陰鬱とした気分にさせられる。夜には浦安の花火大会見物に。大規模な隅田川花火大会と毎年同日に行われるという浦安は、裏番組的で小規模なものだろうとタカをくくっていたが、会場までの距離やその広さにびっくり。13万人が集まるという混雑ぶりにもびっくり。「カギヤ」という老舗が演出した7つのテーマ毎に光と音、つまり花火と音楽のシンクロ効果にさらにびっくり。混雑は聞いていたので初めて観覧席から鑑賞したが良いものである。陰鬱としたテンションをあげてくれ、また見たいと思わせるメジャーな花火大会だった。難点は駅と会場の距離。入場はシャトルバスが長蛇の列なので、交通規制線のぎりぎりまでタクシーを使ってクリア。退場は上手い手立てを思い浮かず駅まで歩いたが40分かかった。結果この日は14000歩を超える歩きで、減量にも役立ったろう。暑い中案内してくれたYさんに感謝。さて、出張準備にかかるとしよう。その前にアイロン掛けか…。帰国後には相模湾のキハダマグロが解禁だ!

2015年7月21日火曜日

江の島デビュー、のはず

3連休の3日目7月20日(月)海の日は江の島に行ってみた。20数年ぶりだろうか。車で出かけて渋滞が酷かった以外記憶にない。今回は昼から飲めるように電車で。急行で30分強で着く。それほど近いとは思っていなかった。ビールを飲む暇もない。快晴で人出も多い。

島の参道入り口。暑い。
Kさんの提案で水族館へ。展示を素通りして出口近くにあるイルカショー開演に急ぐ。かつては飼育係が餌をやりながらジャンプさせるだけだった。今ではコスチュームを着込んだ女性4人が音楽に合わせてダンスしながらイルカをジャンプさせる。水中での共演ではシンクロスイミングの心得も必要そうだ。ご褒美の餌はバックヤードで男性飼育員が行っていたので、ステージの女性はもはや飼育係ではなく、ショーダンサーなのかもしれない。暑い。一旦出てビールで喉を潤してから、再入場し展示をのんびり見て回る。イワシの大群や見上げるエイやらクラゲコーナーやら見どころは少なからずあるが、八景島に比べるとスケール不足か。深海探索船やその捕獲生物の展示が一番興味深い。

一の宮。寄らずに山頂に急ぐ。
レストランからの眺め。
食べ物はいつも撮り忘れる。
ネットでランチを決める。うにピザが決め手になってイタリアン。いつでもどこでも検索できるのは本当に便利になったものだ。暑いので江ノ電で涼みながら移動して一杯と思っていたら、場所は江の島の、しかも頂上。覚悟を決めて炎天下の橋を渡り、参道を登る。3つの神社いずれにもお参りすることなく眺めながら頂上を目指す。目的は飲むことである。この島の山がこれほど高いとは思わなかった。エスカレータを使わなければバテていたなと思った頃目的のレストランに到着。海のサラダに、うにのピザ、シラスのスパゲッティに舌鼓を打ちながら良く冷えたスパークリングワインを空ける。2本。極楽。

洞窟から相模湾を望む。
あまり歴史を感じる
ものではないが、
なぜか手を合わせて
しまう。
20数年前の記憶が全く戻らない。海水浴だけで島には来なかったのかも。江の島デビューかもしれないと思い直すとあれこれ見ておきたくなる。展望台は風が心地よい。360度の眺めは少々霞んでいて遠景がくっきりしなかったが相模湾の広さを実感する。後10日ほどでキハダマグロのコマセ釣り解禁だ、などとどうしても釣りと結びつけてしまう…。ついでだ、とばかりに岩屋も見に行く。橋から山を登って、逆の海側に下りきったところだ。一山越えたことになる。道中至る所に窮屈な土地を開いた飲食店や土産物店があり、このちっぽけな島でも一級の観光地、その商魂のたくましさに微笑む。

岩屋は大した洞窟でもないが、古くからの龍神伝説に手を合わせて祈る。…もちろん釣行安全と大漁を。良い酔い具合だし、島の波際をぐるっと回って帰ればよいと考えていたが道がない。聞けばまた山に登って下りる道だけだと。この暑さでさらに1時間ほどの山越えは辛い。その山へ向かう分岐路にはしけ船乗船場がある。まさに渡りに船とばかりに乗り込む。上手い商売だなと声を掛けると、台風で荒れて10日ぶりの営業だとか。5分で橋のたもとへ。江ノ電にも乗って明るいうちに帰る。暑くも楽しい一日になった。

2015年7月19日日曜日

素直な初心者は楽しめる

ずらりと並ぶ金沢漁港。雲が早い。
2015年7月18日(土)釣行 中潮
忠彦丸 17号船 右舷トモ2番(右7、左7)
7:30出港 13:00納竿 13:45帰港
大貫沖 水深20m 波0.5-1.5m
曇り時々晴れ 南西の風5-10m

タチウオ 25匹 60-90cm

四国中国に上陸して近畿にも被害をもたらした台風11号が日本海に抜けた。相模湾や東京湾口ではこの日も大事を取って休みにした船宿が多い。選択肢が限られる中、タチウオに初挑戦しようと八景の忠彦丸へ。13時までのショート船なのが時間的にも経済的にもありがたい。3連休初日とは思えぬ人出の少なさで、右舷は出港15分前まで3人だった。船長のレクチャー中に4人乗り込んでくる。「今のレクチャーを聞けなかったのでこの4人が釣果の下のほうになるでしょう」と笑いながら船長が言う。…その通りの結果になった。

密集する狭いポイントに乱入
東京湾観音を眺める大貫沖に船団が形成されている。水深が20mほどしかない。タチウオが浅場にいる今はデビューの絶好期だ。仕掛けと餌付けに関する船長のレクチャーは以下の四つ。

  1. 仕掛け:1本針。2本針は両方誘いかけることが難しい。
  2. 仕掛け改造1:夜行パイプを外す。
  3. 仕掛け改造2:ハリスを環から外して軸に結ぶ。もちろん内側に。
  4. 餌付け:サバの皮側3mmから針を入れ身側には抜かず皮側に戻す。ケンに掛かっていることを確認の上、身側に縫い刺す。餌がS字状にならず真っ直ぐに。垂らしは針長と同じ程度。
喰いと針掛かりを重視していることがわかる。これらのほうがはるかに重要としながら、誘い方三つも教わった。シャクリ幅は2-30cmで共通として巻き方の違いだ。


  1. 巻き上げ続ける。
  2. シャクリ上げては巻きおろし(ワンピッチジャーク)。
  3. 同じタナで5シャクリ。
このサイズだと引きが一際楽しい♪
これら3通りを基本に、喰い状況に応じて使い分けたり組み合わせたりする。初心者は素直に従って楽しい思いをする(そして何度かやるうちに迷いの淵に落ち込んでいく)。一投目からアタリがあるがうまく掛けられない。一定のリズムで巻き上げ続けると針掛かり。食いが落ちてきたら釣れている人の誘いを観察。かなり早い巻上でアタリを誘発している。真似て順調に釣れ上がる。

これは面白い。釣りすぎてしまう。餌が切れた納竿20分前に早仕舞にしての初挑戦25匹は上出来だ。多すぎるので料理店OやRさん、Iさんに引き取ってもらった-ありがとう。隣に陣取った駆込4人組とはあきらかにアタリや針掛かりのペースが違った。船中13-35。スソから並んだのはその4人組。早めに乗船して船長のレクチャーは聞くもんだ。

ミサキ ライトマスターII-180改 + シマノ フォースマスター2000 PE3号
天秤30cm 錘40号 6号2m1本針 装飾一切なし。
浅場は手巻きリール、PE2号錘30号のほうが楽しそうだ。

2015年7月5日日曜日

店は釣果次第

育丸2艘は初心者グループで出港
2015年7月4日(土)釣行 中潮
育丸→千代丸 右舷トモ1番(右4、左4)
5:30出港 12:30納竿 13:00帰港
久里浜西沖―釼崎沖 水深20-50m
曇り時々小雨 南西の風8-3m

マアジ 27匹 25-33cm
ゴマサバ 7匹 35-45cm 多リリース
ウマヅラ 1匹 35cm
ヒラソウダ、アカイサキ、メバル等 リリース

育丸WEBから。アジ釣りはタナ取り
急な土曜出勤の仕事ができたが、前日キャンセルは忍びない月例仕立て。マルイカの予定だったが、これも前日アジ、サバに変更。タックル変更が忙しい。風雨で波高い予報に変更したもの。だが朝の内はサバを釣るにはもったいない凪で、ポンポンとゴマサバを引き抜く。腹が白いのでマサバかと思いきや、しばらくするとゴマ模様が浮き上がるなんちゃってマサバだ。この時期マサバよりもゴマサバのほうが脂がのって旨いと船長も料理店主も言う。5本も釣れば充分なので釣れ盛るサバをリリースする。それも飽きてくるので、同じポイントでタナを下げてマアジを狙う。タナに必要以上の気を遣わなくて済むのが仕立ての良さだ。上手く大アジを引き抜いたところで、ポイント移動。
育丸WEBから。最終釣果。
右下がジャックの。

途中経過。この写真に
店選択の決め手が。
風が強まり、うねりが高くなってきた。それもあるのだろう、船長は10m仕掛けを6mに変更し、その分タナを下げるよう指示。一応マダイのポイントなのだが、型の良いマアジを釣りながら、運が良ければこの所釣れていないマダイも食いつくだろう、という感じだ。イワシミンチに2mの短仕掛けで本格的にアジを狙うビシアジと異なり、オキアミコマセに6mの長仕掛けでアジを釣るのはより難しい。だがこの日はタナをしっかり取れれば、すぐにアジのアタリがでる。アワセを入れると上あごの固い部分に針掛かりしてバラシが少ない。アワセないと掛かり所が悪くなり、巻上中や取り込み時の口切れバラシが増える。2-3号の仕掛けではソウダやサバに壊されるので5号を試す。この太ハリスにも食いついてくるのでアジの活性は高いのだろう。5m2本針とタナ取りがマッチしたのだろう、長く置き竿にすることなく、バリバリ釣れる。一際鋭い引きについにマダイが喰ったかと慎重に巻き上げたのは巨大なウマヅラだった。

浅くシメたゴマサバ(左)も旨い
ウマヅラアラのすまし汁。
久しぶりに旨い汁で閉めた。
楽しくて釣りすぎた。サバだけでアジが釣れなかったTさんに5本贈呈するが、なお多い。家に食べる人がいないと捌く気にもなれないので、店に丸ごと贈呈することに。「アジフライが食べたい」Rさんにとんかつ店Mに持ち込む旨連絡。釣果写真の片隅にウマヅラがいるのを目敏く見つけ、「なら寿司店Rのほうが」との御沙汰。Eさんも加わって酒盛り。濃厚な肝和えウマヅラ、さっとシメサバ、プリッとアジ。ウマヅラのアラの吸い物も絶品。マスターの腕に舌鼓。Rさんの目利きに脱帽。納得の釣りに酒と肴と寿司と美女。至福の一日。

ダイワ中深場H-205 + シマノ フォースマスター2000 PE3号
サバ ビシ130号 1m1本針船宿仕掛け
アジ プラビシL80号 クッション50cm 5号5m2本針